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GrokはXをより「真実志向」に改善した ヴィタリック・ブテリン氏が評価

GrokはXをより「真実志向」に改善した ヴィタリック・ブテリン氏が評価
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Xの人工知能(AI)チャットボット「Grok(グロック)」は、政治的な先入観を確認しようとする利用者に反対の回答を示すことで、同プラットフォームをより真実志向にしていると、イーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏が語った。

ブテリン氏は木曜日、「X上で簡単にGrokを呼び出せるようになったことは、コミュニティノートに次いで、このプラットフォームの真実志向を高めた最大の要因だ」と述べた

さらに、「Grokがどう返答するかを事前に予測できない点が重要だ」とし、「突飛な政治的信念が肯定されると期待してGrokを呼び出したところ、逆にそれを否定される場面を何度も見てきた」と語った。

ブテリン氏は、GrokはXにとって「全体としては改善要因」と評価できるとしつつも、AIが特定の利用者、特に開発者であるイーロン・マスク氏の意見や見解から学習するよう微調整されている点には懸念が残ると指摘した。

Source: Vitalik Buterin


Grokの欠点は先月、マスク氏の運動能力を誇張し、さらにはイエス・キリストよりも早く復活できた可能性があると示唆したことで露呈した。マスク氏はこれを「敵対的プロンプト」によるものだと説明し、仮想通貨業界の経営陣は、正確性や信頼性、公平性を守るためにはAIの分散化が不可欠だと主張した

AIが見解を事実として提示する危険性

分散型クラウドプラットフォームAethirの最高技術責任者カイル・オカモト氏は先月、「最も強力なAIシステムが単一企業によって所有・訓練・管理されると、アルゴリズム上の偏りが制度化された知識になる条件が生まれる」とコインテレグラフに語った。

「モデルは、あたかも客観的事実であるかのように世界観や優先順位、回答を生成し始める。その時点で偏りは単なる不具合ではなく、システムの動作原理となり、大規模に複製されていく」

Grokはマスク氏のAI企業xAIが開発したもので、最も広く利用されているAIチャットボットの1つだ。世界で10億人以上がAIを利用する中、誤情報や誤解を招く情報が急速に拡散するリスクも高まっている。

それでもブテリン氏は、Grokは「目にする多くのサードパーティ製の低品質コンテンツ」よりも、Xを真実追求型にする点で成功していると評価した。

Grokだけが問題を抱えているわけではない。OpenAIのChatGPTも偏った回答や事実誤認で批判を受けており、Character.aiは13歳の少年を性的に不適切なやり取りに誘導し、自殺を促したとされる疑惑にも直面している

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