イーサリアム共同 創設者ヴィタリック・ブテリン氏は、2024年のイーサリアム・ロードマップを共有したが、昨年と比べてわずかな変更点しかないこという。

X(旧Twitter)での一連の投稿で、ブテリン氏は、2024年にイーサリアム(ETH)が継続的に注力していく6つの主要なコンポーネントを概説した。

さらに、詳細なチャートと注釈、図を用いて、これら6つのコンポーネント(マージ、サージ、スカージ、ヴァージ、パージ、スプラージ)について詳しく説明した。

彼はイーサリアムの技術的方向性が明確になる中で、2023年のロードマップと比べてわずかな調整しかしてないと指摘した。

「イーサリアムの技術的な進路が固まりつつある中で、変更は比較的少ない」と言う。

マージはロードマップの重要なセクションとして強調され、シンプルで強固なプルーフ・オブ・ステーク(PoS)コンセンサスを維持することを目指している。

2022年9月にマージが行われ、イーサリアム・メインネットがプルーフ・オブ・ステーク(PoS)ブロックチェーンであるビーコンチェーンと統合された。

マージの後、イーサリアムにおける最も重要な点は、電力集約型のプルーフ・オブ・ワーク(PoW)コンセンサスメカニズムからPoSへの移行だ。これによりネットワーク全体のエネルギー消費量の大幅な削減につながった。

ブテリン氏はさらに、イーサリアムのシングル・スロット・ファイナリティ(SSF)に関する開発についても触れた。ファイナリティは、ブロックチェーンのブロックへの変更が、少なくとも合計ステークされたETHの33%をバーンしない限り不可逆であることを保証することを目指している。

「マージ後のPoS改善におけるシングル・スロット・ファイナリティ(SSF)の役割が確固たるものになりつつある。SSFがイーサリアムPoS設計の現在の弱点の多くを解決する最も簡単な方法であることが明らかになってきている」。

シングル・スロット・ファイナリティ (SSF) の図. Source: Vitalik Buterin

今回の発表に先立ち、ブテリン氏は最近、イーサリアムに対して再び「サイファーパンクの精神」を取り戻そうと訴えている。

「サイファーパンク」は暗号技術を使ってより自由でオープンな社会をうちたてることを提唱する社会運動だ。80~90年代に米国で活発化し、ビットコイン誕生の精神的素地になったともいわれる。

しかし、ブテリン鵜jいによれば、このサイファーパンクというビジョンは2017年にイーサリアムの金融化に向かう中で薄れ始めた。

ブテリン氏は、ロールアップ技術、ゼロ知識証明、アカウント抽象化、第二世代のプライバシーソリューションが台頭してきたことで、これらがサイファーパンクの原則に沿った価値をサポートする可能性があると指摘した。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン