米主要経済番組CNBCの名物司会者であるジム・クレイマー氏が、投資家に対して新型コロナウイルス後にやってくる「ニューノーマル」に備えよと呼びかけた。
「たとえロックダウンが終わったとしても、旧世界とは全く違う新世界に向けて準備しなければならない。大物たちにとっては投資のしがいがあるだろうが、小物たちにとってはそうではないだろう」
クレイマー氏は、新世界ではとりわけ小売業界と消費者向けのハイテク業界が大きな影響を受けると予想。アマゾンをはじめとしてeコマースが勢力を拡大する一方、ウォルマートやコストコ、ターゲットもeコマース 対応ができおり「買いだ」と分析した。
ただ「ほとんどのデパートはこの機に乗じてパフォーマンスの悪い店舗を閉鎖することに賭ける」と予想した。
アップルウォッチの「体温計」がキラーアプリに?
クレイマー氏はとりわけ「ショッピング体験」が元どおりになるとは思わないと主張。「スタッフと買い物客の双方がマスクをつけない限り、みんなイライラするだろう」と述べた。
また、同氏はニューノーマルでは、出社後に一番最初にやることが体温計で熱を測ることになるだろうと予想。アップルウォッチなどウエアラブル端末の利用がマストになるという見通しを示した。
「何をすれば良いか知っているか?アップルウォッチのようなウエアラブルを身につけるのが必須になり、体温を測ることになるだろう。まだできないのは知っているが、彼らは優秀な科学者をたくさん抱えている。(中略)もしオフィスやスーパー内で熱が高いということが分かれば、『出て行け』となる」
新型コロナ後のニューノーマルでは、上記のようなアプリがキラーアプリになるだろうと述べた。
また、クレイマー氏は、ソーシャルディスタンス(社会的に距離を取ること)への意識が高まったことを背景に、スーパーでの行列を避けるためにいよいよスマホを使った自動決済が普及するべきではないかと述べた。
アマゾンなど無人の実店舗をすでにオープンしている。