デジタル資産分析向けAIプラットフォームのサーフは、パンテラ・キャピタルが主導し、コインベース・ベンチャーズとDCGが参加したラウンドで1500万ドルを調達し、AIモデルとエンタープライズ向けツールの拡張を図る。
同社は、オンチェーン活動、市場行動、センチメントを分析するために取引所やリサーチ企業が利用するドメイン特化モデルを提供している。今回の資金は、より高度なモデル、広範な独自データセット、複数ステップの分析タスクを処理する追加エージェントを導入するSurf 2.0に充てられる。
サーフによれば、7月のローンチ以降プラットフォームは急速に採用が進み、100万件超のリサーチレポートを生成し、年間数百万ドル規模の継続収益を確保しているという。主要な取引所やリサーチ企業の大部分が利用している。
サーフのモデルはマルチエージェント構造を採用し、オンチェーンデータ、ソーシャルセンチメント、トークン動向を評価し、チャットインターフェースを通じて分析を提供することで、アナリストやトレーダーの手作業を削減している。
AIとデジタル資産の統合が進む
人工知能とブロックチェーンは、両技術を活用するツールを開発する企業の増加とともに、交差領域が拡大している。
4月には、分散型AIスタートアップのヌース・リサーチが、パラダイム主導のシリーズAで5000万ドルを調達した。同社は分散型インフラを活用したオープンソースAIモデルを開発し、ソラナのブロックチェーンを用いてグローバルなトレーニング参加を調整・インセンティブ化している。
5月には、サークル共同創業者ショーン・ネヴィル氏が率いるカテナ・ラボが、ネイティブAIインフラを基盤とする銀行の開発に向けて1800万ドルを調達した。同社は、AIエージェントと人間の双方が利用するシステムを構築し、AIが日常業務を人間の監督下で処理する設計とすると述べた。
10月には、コインベースが「ベイスト・エージェント」を導入した。このツールにより、ユーザーは取引、スワップ、ステーキングなどのオンチェーン操作を実行できる仮想通貨ウォレット統合型のAIエージェントを数分で作成できる。
仮想通貨とAIの融合が進む中、人間トレーダーの役割も変化している可能性がある。分散型取引所アスターは「人間対AI」のトレーディング対決を実施しており、12月9日から23日にかけて100人までの人間トレーダーに1万ドルずつを提供し、高成績AIエージェントと競わせている。
競技終了までは残り13日あるが、水曜日時点では「チーム・ヒューマン」がリードしており、ROIは13.36%で、「チームAI」の0.54%を上回っていた。
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