仮想通貨市場全体が下落した中、元米大統領ドナルド・トランプ氏の名前と画像を使用したソラナベースのミームコイン「トランプコイン(DJT)」が暴落した。
8月6日、トランプコインは1トークンあたり0.00555ドルから0.000229ドルに急落した。これはトークン価格の95%の下落となる。その後価格は一時的に回復し、現在の価格は1トークンあたり0.000430ドル付近で推移している。

トークン価格追跡ツールBirdeyeのデータによると、価格が急落する中で取引量は3万5501%増加し、過去24時間で取引者数も1736%増加した。Birdeyeによると、総ロック価値(TVL)も2310万ドル付近で推移している。
仮想通貨市場の低迷
トークンの価格下落は、仮想通貨市場全体が1年間で最大の売りを目撃した翌日に発生した。8月5日、仮想通貨市場は少なくとも5000億ドルの時価総額が失われ、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の価格はそれぞれ10%と18%急落した。同時に株式市場も急落し、S&P500は4.4%下落した。株式市場はまた、雇用統計の弱さと主要テック企業の業績不振に影響を受けたようだ。
トランプコインはトランプ氏と無関係
6月19日、証券詐欺で6年以上の刑務所生活を送ったマーティン・シュクレリ氏は、このミームコインの作成に関与していると主張し、このトークンがトランプ氏の公式プロジェクトであるという噂を煽った。シュクレリ氏は、トランプ氏の18歳の息子バロン・トランプ氏が父親の承認を得てミームコインを立ち上げたと主張した。
トランプ氏がトークンに関与しているかどうかの憶測は数百万ドルの賭けを引き起こした。仮想通貨を使った賭けサイト「ポリマーケット」によると、トークンが「本物」かどうかに630万ドル以上の賭けが行われた。トランプ氏はトークンとの関与を否定する公式声明を発表しなかったが、トランプ氏の親しい側近ロジャー・ストーン氏は、元大統領やその息子がミームコイントークンに関与しているという噂を否定した。