ソラナブロックチェーンの断続的な混雑により、複数の仮想通貨プロジェクトが立ち上げを延期することを余儀なくされた。ソラナの開発者たちは、4月15日までに修正に取り組んでいると述べている。

数週間前から、ソラナブロックチェーンのユーザーは、ネットワークの混雑とトランザクションエラーの増加を報告している。特にトークン立ち上げを計画していた新規プロジェクトは、技術的な問題が解決されるまで延期することを決定した。

Source: DuckCoin

混雑解消を待ったソラナプロジェクトには、NFTプロジェクト「Suit Up」、アルトコインプロジェクト「DuckCoin」、ソラナステーキング報酬プラットフォーム「Surge Finance」などがある。

4月6日にソラナに特化したソフトウェア開発会社Anzaは、ソラナバリデータークライアント実装「Agave」におけるネットワーク混雑に対処する計画を発表した。

初期調査によると、根本的な原因は、汎用トランスポート層ネットワークプロトコルであるQUICの実装に関する問題であると指摘されている。開発者たちは次のように述べた。

「Anzaのエンジニアは、他のコアコントリビューターと協力して、ボトルネックを診断し、解決し、ネットワークパフォーマンスを向上させるために、昼夜を問わず作業している。今後数ヶ月間にわたって、さらなる改善と変更が導入される。」

記事執筆時点で、ユーザーは仮想通貨取引所コインベースでSOLトークンの送金が遅延していることを報告している。

インシデントレポートによると、ソラナはこの問題を8時間以上調査している。しかし、この問題は取引や法定通貨の引き出し・入金機能には影響を与えていない。

Solana incident report for Coinbase. Source: status.coinbase.com

ソラナの共同創設者であるラジ・ゴカル氏は以前、「ソラナブロックチェーンでのトランザクション失敗は、スケーラビリティとは関係ない」と述べていた。

トランザクション失敗に対する批判が高まる中、ファントムネットワークの創設者であるアンドレ・クロニエ氏は、ソラナネットワークへの支持を表明している。

Source: Santiago Roel Santos

クロニエ氏によると、ソラナにおける現在の混雑は、エコシステムの急速な成長によるものであり、ブロックスペースに対する需要が急増していることが原因だという。同氏は、パフォーマンスの問題は技術的な課題であり、コンセンサスメカニズムの欠陥ではないとした。

クロニエ氏は、ソラナネットワークを成功の犠牲者と擁護。ただ、トランザクション失敗の増加を受けて、ソラナのユーザーはソーシャルメディアで不満を爆発させ、トランザクション失敗やユーザー体験の低下を訴えている。