ポイント

  • 4万ドルから切り返し、10.2万ドルに肉薄
  • CPI。10年入札とも無難で12月利下げ織り込みほぼ10割
  • 三角持ち合い上抜け、ダブルトップのネックラインに押さえられている
  • 背景のETFフローはしばらく続きそう

昨日のBTC相場

昨日のBTC相場は上昇。

未明から早朝にかけて98,000ドル(約1490万円)台から94,000ドル(約1430万円)台に値を落とすも切り返すと、海外時間に入り100,000ドル(約1520万円)台回復に成功し、今朝方102,000ドル(約1550万円)に肉薄した。

BTCは先週104,000ドル台でダブルトップを形成、週初に101,000ドル台半ばのネックラインで跳ね返されると、火曜日未明に94,000ドル台に急落。すぐさま98,000ドル台に切り返したが、マイクロソフトの株主総会でBTC投資案が否決されると、再び94,000ドル台に値を落とすなど不安定な値動きが続いた。

無難な3年債入札を受けBTCは下げ渋ると、XRPレッジャーベースのステーブルコイン、RLUSDがNY当局の承認を得たことを好感したXRPの上昇もあり切り返し、BTCは4億ドル超、ETHは3億ドル超と堅調なETFフローが確認される中、アジア時間に98,000ドル台に値を戻した。

海外時間に入ると注目のCPIがヘッドライン2.7%、コア3.3%と事前予想通りとなり、12月利下げ織り込みが8割からほぼ10割に上昇、BTCはじりじりと強含んだ。

米株市場がオープンするとETFフローの助けもあり10万ドル突破に成功。達成感から一時10万ドルを割り込んだが、10年債入札が良好だったこともあり、BTCは102,000ドルに肉薄した。テスラ株が2021年につけた史上最高値を更新、またナスダック100組入れが噂されるマイクロストラテジー株が上昇したこともBTC相場の追い風となったか。

本日のBTC相場

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著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト

東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。