ロッテルダム港湾公団は、ブロックチェーン技術を貨物追跡に活用するため、オランダのブロックチェーンのスタートアップ企業カーゴレッジャーと業務提携した。トランスポート・オンラインが14日につたえた。
港湾革新の年次プログラム「ポートXL」の一環として、港湾公団はカーゴレッジャーと提携し、積み荷の追跡のためブロックチェーン・ソリューションを実施する。ブロックチェーン技術を適用する目的は、サプライチェーンの品質管理を向上し、貨物の管理と取扱いを革新するための透明で安全なシステムを構築することだ。
ブロックチェーンシステムはラベル付けされた積み荷のデータを記録、処理する。積み荷はロッテルダム港の受領担当者によってスキャンされ、温度や湿度といった貨物の状態を即時確認することが可能になる。
ブロックチェーンの特性を生かし、改ざんできない商品の追跡記録を提供し、効率的なデータ評価を行う可能性は、物流業界の世界的大企業にも認知が広まりつつある。今週始め、ドイツ国鉄のグローバル運輸・物流部門が、分散型アプリケーション(DApps)の利用についてブロックチェーン関連のスタートアップ企業のヴィーチェイン(VEN)と提携したことを発表した。同アプリケーションは、梱包、輸送等のサービスと商品の品質の評価に基づき、サード・パーティの物流パートナーを点数付けするために用いられる。
5月に米国議会で開かれたブロックチェーンに関する公聴会では、貨物運送大手のUPSのグローバル通関担当の副社長が、グローバルなブロックチェーンベースの貨物追跡システムは「摩擦を軽減し」、国際貨物の「整合性、透明性、相互運用性、安全性」を向上し、「あらゆる規模の」企業の利益になると述べている。