ヨーロッパ最大級の航空会社グループであるルフトハンザ航空が、ポリゴンネットワーク上で非代替性トークン(NFT)のロイヤリティプログラムを立ち上げた。このプログラムにより、旅行者は自身の旅行をNFTに変換し、マイルやビジネスラウンジのクーポンなどの特典を獲得できるようになる。
ルフトハンザ航空は8月31日、ルフトハンザイノベーションハブ(ルフトハンザのデジタルイノベーション部門)とマイルズ&モア(ルフトハンザのマイレージプログラム)によるプロジェクトであるモバイルアプリケーション「アップトリップ」を発表した。
発表によれば、ルフトハンザの乗客はアプリを使用して搭乗券をスキャンし、それをNFTトレーディングカードと交換できる。アプリ内で、ユーザーは自身の仮想通貨ウォレットに接続してアップトリップNFTを作成・転送しなければならない。旅行者が特定のNFTコレクションを完成させると、フライトのアップグレード、空港ラウンジへのアクセス、マイレージステータス、特典マイルなどの報酬を得ることができる。
ルフトハンザ・イノベーションハブの幹部であるクリスティアン・ワイマール氏は、Web3は初期段階にあり、ユーザーは興味があるものの、まだ踏み込むのをためらっていると語った。ワイマール氏は、このプロジェクトがWeb3を顧客に利用可能にする試みであると強調した。
マイルズ&モアのプログラム開発責任者であるクリストファー・ジークロッヒ氏によれば、アップトリップには多くの関心が寄せられている。発表によれば、既に2万件以上の登録があり、20万枚のNFTトレーディングカードが作成されている。
今年初め、ルフトハンザ航空はWeb3技術をビジネスに統合することに関心を示していた。5月12日、ルフトハンザグループのヨハネス・ウォルター氏は、分散化とトークン化が新たなビジネスモデルの機会を生むだろうとコインテレグラフのインタビューで語った。
一方、航空業界の他のプレーヤーも、自社のビジネスにWeb3を導入する意向を発表している。2022年、アラブ首長国連邦(UAE)の航空会社であるエミレーツ航空も、ビットコイン決済の受け入れとNFTの立ち上げを発表した。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン