英国の有力紙インディペンデントは、ハードブレグジット(英国による合意なしのEU離脱)でビットコインが過去最高値をつけるかもしれないという記事を掲載した。

先月に新たに首相に就任したボリス・ジョンソン氏は、EUとの合意があってもなくても10月31日の期限までに必ず離脱すると約束。これにより、EUと全くディールのない「ハードブレグジット」が現実味を帯びることとなった。

インディペンデント紙は、ハードブレグジットの観測からポンドがすでに急落していると指摘。ブロックチェーンインフラの構築を目指すコマースブロックのニコラス・グレゴリーCEOのコメントを掲載した。

「合意なしのEU離脱は2つの主要法定通貨のボラティリティ(変動幅)を高めるだけでなく、世界の主要法定通貨の脆弱性を露わにすることでアイデンティティー危機を誘発することになる」

グレゴリー氏は、ビットコインは今年複数の「小さな上昇」を経験したものの、合意なしのブレグジットは前例のない急騰につながる可能性があるとみている。同氏は次のように続けた。

2020年、ポピュリストの勢いと政治の不安定性がビットコインやその他の仮想通貨の安全資産としての地位を確固たるものにするとみている」

すでにビットコインは米中貿易戦争の文脈で安全資産として語られている。10月31日が近づくにつれて、ハードブレグジットの文脈でもビットコインが安全資産として語られることになるかもしれない。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版