音楽に特化したブロックチェーンプロトコルのユートピア・ジェネシス財団とデジタル証券発行プラットフォームのSTOKRは12日、パートナーシップを発表した。これによって、ますます混雑するブロックチェーン基盤の音楽空間での競争が激化することになる。

ユートピア・ジェネシスが公表したプレスリリースによると、アーティストのトークン化と作品の証券化を支援し、ユーザーがユニークな投資手段にアクセスできるようにするための一連の方法を明らかにしている。

リリースによると、ユートピア・ジェネシスのSTOKRとの提携は「アーティストや音楽の所有者が資産をトークン化し、アルバムやコレクタブル、グッズなどの発売をクラウドファンディングで行うための株式や債券を作ることができるようになる」としているほか、アーティストや音楽の所有者が「自分の作品の収入源となる所有権を分割してコミュニティに売却できるようになる」としています。

コインテレグラフとのインタビューで、ユートピア・ジェネシスの最高戦略責任者であるダニエル・セスタガリ氏は、今回の協業によって「音楽のための分散型証券市場を構築するための最初の一歩」であり、アーティストとファンの両方に利益をもたらすものであると述べている。

「レコード会社がアーティストに不透明な取引をする代わりに、アーティストは、ファンからクラウドファンディングを受けることができる。そのため、アーティストはよりオープンに活動できる。(中略)このパートナーシップにより、私たちは音楽業界に透明性をもたらし、業界の課題を解決するためにテクノロジー貢献できることを示していく」

セスタガリ氏はまた、ボブ・ディランやスティービー・ニックス、イマジン・ドラゴンズなどの主要な音楽ブランドが、権利の一部を売却することを公に検討していることから、こうしたサービスに対する需要が高まっていると指摘している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン