新しいレポートは、仮想通貨の価格と、そのコード開発との間の相関関係について指摘している。 

「コードから市場へ:開発者ネットワークと仮想通貨の相関リターン」と題されたレポートでは、仮想通貨のコード開発ネットワークの発展が、市場の動きと相関するという見解を掲げている。レポートの中で、2つの独立した仮想通貨のコードが共通の開発者によってリンクされることで、仮想通貨のリターンに影響するとの分析を行っている。

すべてはコードにあり

37ページのレポートの冒頭部の説明では、仮想通貨は、そのコードに基づき、セキュリティや可用性などの様々な側面が決定されている。

仮想通貨の多くは、オープンソースである場合があり、コードが操作されることを防ぎ、「ユーザーやトレーダーに透明性を付与している」。レポートによれば、「Githubだけでも、1600を超える仮想通貨のコードが保存されている」という。

アセット全体についてみると。「開発者の4%が複数の仮想通貨のコードに貢献しており、市場がクロスアセットの依存関係を反映していることを示している」と、レポートは述べている。 

仮想通貨が持つ隠れた相関関係

基本的に開発者が複数の仮想通貨に取り組んでいる場合、それらの通貨は市場行動で類似点を共有するという。「私たちの結論は、仮想通貨の共同開発とそれらの市場行動の間に明確なリンクを特定した」と述べている。

「より広く言えば、私たちの研究は、コードベースのエコシステムの透明性に関して、これまで見過ごされてきシステマチックな側面を明らかにすることであり、それは研究者や投資家、規制当局にとって興味深いものになるだろう」

メインストリームの市場は、トレーダーが価格評価を行う際に、数多くのファンダメンタルの要因を挙げることがある。ただし、レポートの調査結果は、仮想通貨のファンダメンタル分析にとって、新しいスタンダードとなる可能性がある。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン