米国出身の経済ジャーナリストであるマックス・カイザー氏が今週放映された「カイザーレポート」(ロシア国営テレビ局RTのレギュラー番組)の中で、再びビットコインについて面白い分析をしている。
「人々はビットコインが本質的に何であるか理解していない。ビットコインはまずメッセンジャーアプリである。次に価値の貯蔵庫であり、三番目に交換媒体だ。サトシ・ナカモトの論文はビットコインをデジタルキャッシュとしているので誤解を招いている。」
「メッセンジャーアプリとして確立されなかればデジタルキャッシュとはなりえない。お金と経済は、コミュニケーション、貿易、言葉の歴史なのだ。(人類の歴史の中で)まず言葉が台頭し、貿易が台頭し、メッセンジャーアプリが台頭した。そしてビットコインが今度台頭しているのだ」と大局的な見方を披露した。
また、先週スタートしたビットコイン先物取引について、「更に多くのマネーが流入するためのパイプをつくっている。現在このパイプは狭く、債券先物、通貨先物、そして株式先物と比べてもかなり小さい。毎日の取引量が5兆ドルとなるFX市場こそが大きな市場といえる。ビットコインはそれに比べまだまだ影が薄い」とした。
「ビットコイン先物やその他デリバティブを広げウォール街とシカゴを連れ込めば、法定通貨がビットコインに移るための高速道路の入り口となる」。
「仮想通貨は法定通貨を飲み込んでいき、時価総額は1兆ドル(約113億円)を突破し、今度は数兆ドル規模になっていく」。
ビットコイン先物が取引がはじまって、仮想通貨の時価総額はちょうど1兆ドルの半分程度となっている。
大言壮語か、先見の明かーー。注意深く見守っていく必要がある。