日曜日、イーサリアムのマイナーが、イーサリアムのマイニングリグのRAM使用率を過剰に消費するメモリリークを引き起こすエラーを発見し、ハッシュレートとセキュリティレベルが突然落ち込むという出来事があった。

 

一時的な解決策

 

イーサリアムの開発チームはすぐに新しいバージョンのGeth 1.4.12をリリースすることで、一時的な解決策としてこの問題に対応している。すべてのマイナーとノード運用者に対して、gethのノードがメモリを消費しつくしクラッシュすることがないよう、早急にこのアップデートを適応することが推奨されている。

イーサリアムのセキュリティアラートによると、今回のバグは重要度の高いセキュリティ問題として開発チームに扱われているようだ。

Gethのノードがクラッシュしてまもなくイーサリアムのハッシュレートは急落し、5.5から 5 TH/sにまで落ち込み、ネットワーク上のハッシュレートが12%下落する記録的な出来事となった。

Blockstackの共同設立者として知られるRyan Shea氏のようなブロックチェーンとセキュリティの専門家も、ネットワークにおけるハッシュレートの低下を強調し、ノードの利用者と運用者に対してバグの重大性を警告している―

 

クレイジーだ―イーサリアムのハッシュレートがGeth内のメモリバグによってクラッシュしている。早くバグを修正しないと https://t.co/fyeSyauG12 pic.twitter.com/dm1D0biQqe

 

― Ryan Shea (@ryanshea) 2016年9月19日

 

複数の手段を用いることでの利点

 

現在もオリジナルのチェーン上で動作している分岐元のネットワークであるイーサリアム・クラシックは、Gethのバグによる影響は受けておらず大きな問題は起こっていないようだ。

大手のビットコイン・スタートアップや開発者たちは、深刻な技術的エラーによるネガティブな影響をネットワークが受けることを避けるために、暗号通貨とネットワークに対して複数の手段を実装することの利点に言及している。

「イーリアムのGethのバグによって、複数の手段を実装することによる利点が指摘されています。ビットコインもネットワークにCore以外のノードを置くべきでしょう」と、AirbitzのPaul Puey CEOは語る。

ノードとハッシュレートは仮想通貨スペースにおいてネットワークのセキュリティレベルを測るために利用される主要な2つの指標である。

ノード運用に複数の手段を採用すれば、今回イーサリアムに起こったようなネットワークが深刻度の高いバグによって大きく影響を受けるような事態を避けることが可能になるだろう。