グレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)からの流出が2日連続で減速しており、数十億ドル規模のビットコイン(BTC)売却ラッシュが間もなく終わるかもしれないとの希望が見え始めた。

ビットメックス・リサーチのデータによると、GBTCからの流出は1月24日に4億2900万ドルにとどまり、1月11日のグレイスケールの現物型ビットコイン上場投資信託(ETF)開始以来、1日での流出額としては最小となった。週初めの1月22日と比べると33%の減少となった。

ブルームバーグのETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏は1月25日のツイートで、GBTCからの流出は「明らかに減少傾向にある」としながらも、「それでもかなり大きな数字だ」と指摘する。

バルチュナス氏は以前の投稿でGBTCの「大量流出」がいつ止まるかを判断するには「未知数が多すぎる」と結論づけていた。GBTCは9営業日で10万6092BTC(約44億ドル相当)を流出させている。

一方で、ブロックチェーン分析企業アーカム・インテリジェンスは、GBTCの取引データが誤解されている可能性があると警告している

アーカムは1月24日の投稿で、プラットフォーム上で表示されるGBTCの流出データは、コインベース・プライムと新しいGBTC保管アドレスの間で分割されているため、グレイスケール・ビットコイン・トラストから移動されているBTCのすべてが必ずしも償還されているわけではないと説明している。

「ビットコインのブロックチェーンの入出力構造により、ビットコインのトランザクション出力が複数のアドレスに分割されることがよくある」という。「GBTCの保管ウォレットは頻繁に複数のアドレスに送金することが多く、そのほとんどはコインベース・プライムへの預金と新しいGBTC保管アドレスだ。これは、取引で送られるBTCの一部が、取引パネルに表示される主要受取人とは異なるアドレスに行く可能性があることを意味する」とアーカムは説明している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン