仮想通貨に対する最大の懸念は、仮想通貨が普通の通貨とは異なり、いかなる政府の後ろ盾がない点にある。
複数の格付けの格下げが見られる中、政府による後ろ盾はこれまでのものとは異なってきている。

 

イギリスの格下げ

Moody’sは9月22日、英国の信用格付けをAa1からAa2に格下げした。これは、財政の弱化と政府の財政再建計画に疑問を呈したためである。 Brexit後、少しずつ回復していたポンドは、格下げ後価値を再び下げて行った。 S&Pやフィッチのような他の格付機関は、2016年に英国をAAに格下げしている。

2013年、英国は初めてムーディーズとフィッチに格下げされた。これより35年間受けていたAAAランクではなくなり、それ以来下降傾向にある。

 

中国

英国がMoody’sによって格下げされる1日前、S&Pは中国のソブリン格付けをAA-からA +に格下げした。 S&Pによると、中国の長期的なクレジットの伸びにより、経済的、財政的リスクも増大した。格下げにより、S&Pの格付けは他の格付け機関と一致した。自ら格下げされる直前に、中国がICOと仮想通貨への対抗措置を取ったのは皮肉なことだ。

 

米国と日本も下がる

最近、米国と日本のソブリン格付けは下がっていないが、この傾向は良いことはいえない。米国は70年間AAAと格付けされていたが、2011年S&PによってAA +に格下げされた。ドルは世界の主要な準備通貨であるため、米国政府の格付けは、世界の金融市場において大きな意味を持つ。20兆ドルを超える米国の国家債務により、アメリカの信用度はしばらく改善する見込みはない。 2009年までムーディーズにAAAと格付けされていた日本も、過去8年間で複数の引き下げを受け、 Moody's と S&Pから現在A1 / A +と格付けされている。

 

政府の支援は重要か?

法定通貨は政府の支持からその価値を生み出す。通貨は当初、金で裏付けられていたが、世界各国の政府は、この制度が通貨の印刷と経済の拡大を制限していると感じ、金本位制を撤回した。今日、米ドルはすべての法定通貨と同様に、国家政府の「完全な信頼と信用」によって裏付けられている。明らかに現在の「信頼と信用」はこれまでのものとは違う。

誤った政府の政策は、金銭的通貨の価値が急速に下落する結果を招く可能性があるからだ。幸い、Bitcoinは数学により裏付けされている。


 

※原文

https://cointelegraph.com/news/government-debt-getting-downgraded-thankfully-bitcoin-backed-only-by-math