米投資銀行ゴールドマンサックスの資産運用部門が今月発表したレポートで、ビットコイン価格が現在バブル水準にあり、その規模は記録上最初の投機バブルとされる17世紀の「チューリップバブル」や、21世紀初頭のドットコムバブルを優に凌駕していると分析した。

 「(仮想通貨バブルは)金融市場におけるバブル水準を超えているだけではなく、オランダで1634~1637年初期に起こった『チューリップ球根バブル』の水準さえ超えている。我々は時価総額ベースで最大級の仮想通貨であるビットコインとイーサの価格をチューリップ球根の価格と比較してみた。」

 レポートは続けて17世紀のチューリップ球根価格と、1987~2002年のナスダック、S&P、TOPIX、そしてビットコイン及びイーサリアムそれぞれのピークまでの上昇率を比較し、「ビットコインの値動きと比べて株式とチューリップのバブルが小さくみえる。さらに驚くべきなのが、イーサの値動きと比べると、株式、チューリップ、さらにビットコインの値動きでさえ平坦に見える」とした。

 またビットコインは「取引執行の容易さ」、「取引コスト」、「腐敗を減少させる効果」、「所有権の安全確保」等ブロックチェーン技術が保証するとされる利点を有さないとし、長期的には現在の値打ちを保持できないだろうと結論づけている。