新型コロナウイルスの感染拡大が続いている。昨日は、韓国やイラン、イタリアなど中国以外で感染者数が急増し、欧州や中東などの感染拡大が懸念されてポンド売りとなった。安全資産とされるドルや円が買われ、ポンド・ドルは1.2887ドル、ポンド円は142.64円まで下落した。

また、3月11日の予算案への期待はあるものの、EU(欧州連合)との貿易協定への懸念も根強い。ジョンソン首相は年内のEU離脱への強硬姿勢を崩していないが、EU側からは年内の協定締結は難しいとの見方が強まっているからだ。

ウイルス感染が世界中に広がる中、イギリスへの影響も懸念されている。マーケットは年内の0.25%利下げを織り込む動きになっており、ポンド売りの要因のひとつになっている。

ポンド円のテクニカル分析と相場見通し

今日のポンド円予想レンジ 142.50~144.50円

ポンド・ドルのチャートは以下の通り。

昨日はポンド安・ドル高が進んだが、20日の安値1.2848ドルを割り込んでいない。ただ、100日移動平均線(1.2975ドル)が上値抵抗になるだろう。

続いて、ポンド円のチャートは次の通り。

一目均衡表の雲を下回ったが、20日移動平均線(142.84円)が下値支持線になっている。本日は、ふたたび雲を上回れるかどうかに注目だ。