あるイーサリアム(ETH)クジラが、最新の調整局面が終了したとの見方から、1600万ドル超のロングポジションを25倍のレバレッジで建てた。これは、相場の反発を狙った大胆なトレードと見られる。

ETHが1%上昇すれば16万ドル超の含み益

このポジションは、1ETHあたり4229.83ドルでエントリーされている。規模が大きいため、価格が1%上昇しただけで、16万3000ドルを超える利益が発生する計算だ。

Source: CryptoRover

クジラのエントリータイミングを裏付けるように、最新の清算ヒートマップも支援材料となっている。

Kingfisherのデータによれば、4300~4360ドル付近にはショートポジションの清算が集中しており、特に4336ドル付近に大規模な清算ゾーンが存在している。マーケットメイカーはこうした流動性の「磁石」に向かって価格を誘導する傾向がある。

イーサリアム清算マップ Source: Kingfisher

そのため、ETHが完全なブレイクアウトを見せなくても、4336ドル付近まで価格が上昇すれば、このポジションは数百万ドル規模の含み益となる可能性がある。

仮にETHがその水準まで到達すれば、クジラの含み益は最大で45万ドル近くに達する見込みだ。一方で、価格が4.34%下落し4046ドル付近まで落ちれば、クジラの証拠金が失われてポジションが清算されてしまうリスクがある。

ETHはローカルボトムをつけたのか

現在、ETHは20日間指数平滑移動平均線(EMA、チャート上の緑色の波)以上を維持しており、このラインは7月以降の上昇トレンドを下支えしてきた。

ETH/USD 日足チャート Source: TradingView

この水準は現在、日足チャート上では下降ウェッジパターンの下限とも一致している。これは典型的な強気転換のパターンとして知られる。この複数のサポートが重なる構造が、今回の1600万ドル規模のロングポジションの根拠となっている。

このセットアップが機能すれば、ETHは4750ドル付近まで13%上昇する可能性がある。一方で、4140ドルを明確に下回れば、このシナリオは無効となるリスクがある。

より長期の週足チャートを見ると、ETHはアナリストらが「数年ぶりの明確な週足再テスト」と表現する展開を見せている。

ETH/USD 週足チャート Source: TradingView/DIY Investing

DIYインベストメントは、イーサリアムが3900~4000ドルの「最大のレジスタンス」領域をサポートに転換したと指摘し、「この再テストが維持されれば、ETHは8000ドルを目指すことになるだろう」と述べている。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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