デルフィー・デジタルがこのほど公表したレポートによると、仮想通貨(暗号資産)イーサリアムのブロックチェーン上で使用されている取引手数料のガスが過去最高に達している。ガス価格は2020年に入ってから上昇傾向にあり、今後もまだまだ増加しそうだ。

(出典:デルフィー・デジタル「使用されているガスと利用可能ガスの比較」)
ガスの合計は、ビットコインブロックチェーンにおけるトランザクション料金の仕組みとは異なっている。
イーサリアムネットワークでは、ガスがトランザクションとスマートコントラクトの実行に必要とされる。ガス価格は動的で、イーサ(ETH)の価格からある程度切り離されたものになっている。
ある取引で使用されるガスの量は取引の複雑さによって計算される。複雑な取引になるほど、ガス価格は高騰する。
USDTと分散型取引所が主導権
ガスの使用量が過去最高を記録している一方で、イーサリアムブロックチェーン上のトランザクション数は、2018年1月4日に記録した134万9890件には程遠い状況だ。
これは、ガスの総使用量の増加は、複雑なスマートコントラクトが多くなっていることによって、より多くのガスを必要となっていることを示している。
ETHガスステーションによると、ガス使用量の多くはテザー(USDT)から発行されており、イーサリアムのガス料金だけで約161万ドルが使われている。多くはDeFiアプリの他に詐欺などのスキャム案件で使われているようだ。テザーは平均的なガス料金の使用量でも35.5weiとトップとなっている。
テザーに続いては分散型取引所(DEX)が人気だ。
ダップレーダーによると、IDEXが最も利用されているDAppsとなっている。
トランザクション手数料の高騰とガス制限
イーサリアムネットワークでの利用が増えたことでマイナーがガスの高いトランザクションを優先していることで、平均トランザクション手数料が高騰していることもある。
グラスノードのデータによると、平均トランザクション手数料は2020年1月の0.08ドルから記事執筆時点では0.41ドルと5倍に跳ね上がっている。これはマイナー収入の約10%の値だ。
全体的に利用されるガスの量はマイナーによって設定されたブロックのガスリミットで、これは1つのブロックのトランザクションの数を決定することでイーサリアムブロックチェーンのサイズを制限する役割を果たしている。
各ブロックで使用されるガスの量は増加傾向にあり、1月の69%から記事執筆時点では95%まで上昇した。
このため、今後イーサリアムネットワーク上での混雑が考えられる。ユーザーはトランザクションやスマートコントラクトを実行するためにより高いガス価格と向き合わなければならなくなるだろう。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン
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