イーサリアム財団は、ネットワークの長期ロードマップの中核に耐量子セキュリティを据え、専任のポスト量子(PQ)チームを新設したと発表した。
暗号研究者のジャスティン・ドレイク氏によると、新チームはイーサリアム財団の暗号エンジニアであるトーマス・コラトガー氏が率い、leanVMと深く関わる暗号研究者のエミール氏が支援する体制となる。
ドレイク氏は、「長年にわたる静かな研究開発を経て、イーサリアム財団の経営陣は耐量子セキュリティを最重要の戦略課題として正式に位置付けた」と指摘する。
同氏は、特化型で最小構成のゼロ知識証明仮想マシン(zkVM)であるleanVMを、イーサリアム(ETH)の耐量子戦略における中核的な構成要素と位置付けている。
開発者セッションと資金支援で耐量子化を後押し
ドレイク氏は、エコシステムの準備を進めるための短期的な取り組みを複数明らかにした。来月から、耐量子トランザクションに焦点を当てた隔週の開発者セッションが開始される予定で、イーサリアム研究者のアントニオ・サンソ氏が主導する。これらのセッションでは、プロトコルレベルの暗号ツールやアカウント抽象化の手法、さらにleanVMを用いたトランザクション署名の集約といった長期的課題を含む、利用者向けの保護策が議論される。
イーサリアム財団は資金面でも後押しを行う。ドレイク氏は、ポセイドン・ハッシュ関数の強化を目的とした「ポセイドン賞」に100万ドル、さらに耐量子暗号の発展を目指す「プロキシミティ賞」にも100万ドルを拠出すると発表した。
技術面では、複数クライアントによる耐量子コンセンサス開発ネットワークがすでに稼働しており、複数のチームが参加し、週次の相互運用性ミーティングを通じて連携しているという。
また、財団は10月に耐量子セキュリティに特化したイベントを開催し、続いてEthCCを前にした3月下旬には「ポスト量子デー」を実施する予定だ。企業向け資料や動画コンテンツを含む教育的取り組みも進行中とされる。
コインベース、量子リスク評価の諮問委員会を設置
今回の発表は、仮想通貨市場で量子コンピューターのリスクへの関心が高まる中で行われた。コインベースは水曜日、量子コンピューターの進展がビットコイン(BTC)やイーサリアムを含む主要ブロックチェーンの暗号技術に与える影響を評価するため、独立した諮問委員会を設置したと明らかにした。
この委員会には、量子コンピューター、暗号技術、ブロックチェーンセキュリティの分野で学術界および産業界の専門家が参加し、開発者や組織、利用者向けに公開研究や指針を発表する予定だ。最初のポジションペーパーは2027年初頭に公表される見通しとなっている。
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