今後9時間以内に3億5000万ドル相当のイーサリアム(ETH)のロックが解除される予定であり、ETH価格が重要なサポートレベルを下回る恐れがある。
トークンアンロックスのデータによれば、合計14万5380ETHがUTC午後8時に引き出される予定であり、世界第2位の仮想通貨に対して3億5300万ドルの売り圧力をもたらす可能性がある。

ETHの引き出しが必ずしも売却を意味するわけではないが、これらのトークンの一部は市場で売却される可能性が高い。
ビットフィネックスのアナリストは、イーサリアムのマージと上海アップグレード以降、同様の引き出しは日常的であるとし、「3億5000万ドル相当のイーサは、3000億ドルの資産に対しては非常に重要な金額ではない。CEXでの1日の取引量は240億ドルに達しており、このニュースが市場崩壊や10%のETH価格下落を引き起こすほどの影響はないと考えている」とコインテレグラフに語った。
ETH価格は3週間連続で下落しており、今週は2200ドルを下回って5ヶ月ぶりの安値に達した。この心理的サポートラインを失うことは、さらなるパニック売りを引き起こす可能性がある。
追加の売り圧力の恐れ
イーサリアムのバリデータはトークンとステーキング報酬を現金化するため、売却を検討している可能性がある。
さらに36万ETHが1万以上のバリデータによって引き出し待ちとなっており、これが8億7700万ドルの追加売り圧力をもたらす可能性がある。
ETHの下落を引き起こした仮想通貨市場の売りはマクロ経済要因によるものだったが、業界特有の動きも価格崩壊に重要な役割を果たした。
シンガポールのQCPグループのレポートによれば、市場の崩壊はジャンプトレーディングによる積極的な売りが直接関連している可能性があるという。
ただジャンプトレーディングだけがETHを売却していたわけではない。主要なマーケットメーカー5社が合計13万ETHを売却し、ETH価格は3000ドルから2200ドルを下回るまでに下落した。
ETH価格の底は近いか?
仮想通貨アナリストによれば、ETH価格の底が近い可能性がある。アナリストのクリプトバレット氏は8月6日のX投稿でイーサリアムの過去の価格サイクルと比較し、市場の回復は近いと主張している。

フラクタルパターンは、過去のデータに基づいて主要なサポートとレジスタンスレベルおよび潜在的なトレンド反転を特定するためにテクニカルトレーダーによって使用される。
他のアナリストも底値を予想しており、アナリストのポセイドン氏は8月7日のX投稿で「市場は底値に達し、今後2ヶ月間でETHを購入する機会がいくつか提供されるだろう」と語った。
