イーサリアム(ETH)は約10年前のローンチ以来、全取引日のうち85%の期間においてビットコイン(BTC)に対してアンダーパフォームしていたことがアナリストの分析により明らかとなった。
仮想通貨アナリストのジェームズ・チェック氏は、4月8日のX投稿で「イーサリアムがビットコインをアウトパフォームしたのは全体のわずか15%の日に過ぎない」と述べた。
チェック氏が共有したデータによると、ETHはローンチ初期の2015年半ばから2017年半ばにかけてはビットコインを大きく上回っていた。また、2019年後半と2020年初頭にも、短期間ながらETH/BTC比率がイーサリアム有利に傾いた時期が存在していた。
しかし過去5年間においては、ビットコインのパフォーマンスが常にイーサリアムを上回ってきた。
ETH/BTC profitable days. Source: James Check
トレーディングビューのデータによれば、4月9日時点でETH/BTC比率は0.018まで下落し、5年ぶりの安値を記録した。
この比率が現在の水準を下回ったのは、2019年12月以来のことであり、当時はイーサリアムが125ドルにまで暴落し、ビットコインが約7000ドルで取引されていた時期だ。
イーサリアム価格は過去24時間でさらに10%下落し、1450ドルを下回ったことで、2018年の強気相場で記録したピークすら割り込んだ。
コインゲッコーのデータによると、4月9日早朝の取引ではETHが1400ドルにまで下落。一方でビットコインも同日に6%下落し7万5000ドルまで下げたものの、これは7年前のピークと比較しても275%高い水準にある。
イーサリアム支持者は「停滞」を懸念
イーサリアムが勢いを欠いていることについて、イーサリアム支持者からはネットワークの成長鈍化を懸念する声が上がっている。
Web3研究者のステイシー・ムーア氏は4月8日、「私はイーサリアムが大好きだ。しかし現実を直視すべきだ。過去4年間、アクティブアドレス数はほとんど横ばいだ」とXで述べている。
ただし他の研究者らは、現在の新規アドレスの多くはイーサリアムのレイヤー2スケーリングネットワーク上に存在しており、これらのネットワークは過去数年でオンチェーンの総ロック価値(TVL)を大幅に伸ばしていると、L2beatのデータを引用して反論している。