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Christina Comben
執筆者:Christina Combenスタッフライター
Bryan O'Shea
校閲:Bryan O'Sheaスタッフ編集者

ジェフリーズのストラテジスト モデルポートフォリオからビットコインを除外 量子コンピューターリスクを理由に

ジェフリーズのストラテジスト モデルポートフォリオからビットコインを除外 量子コンピューターリスクを理由に
ニュース

米投資銀行ジェフリーズで長年「Greed & Fear」を担当してきたストラテジスト、クリストファー・ウッド氏が、量子コンピューターの進展が仮想通貨の長期的な安全性を脅かす可能性があるとして、主力モデルポートフォリオからビットコインを外したと報じられた。

ブルームバーグによると、ウッド氏は最新号のニュースレター「Greed & Fear」で、2020年後半に初めて組み入れたビットコイン(BTC)の10%の配分を、現物の金と金鉱株への分割投資に置き換えたと説明した。

同氏は、量子コンピューター技術のブレークスルーが、年金型の長期投資家にとってビットコインが信頼できる価値保存手段であるという主張を弱めると指摘。量子リスクに対する懸念が長期・機関投資家の間で高まっており、量子コンピューターの実用化時期が前倒しされれば、ビットコインの価値保存手段としての前提が揺らぐと考える資金配分担当者も出てきていると警告した。

ウッド氏は、「暗号学的に意味のある」量子マシンが想定より早く登場すれば、公開鍵から秘密鍵を導出できる可能性が生じ、ビットコインの残高やマイニング報酬を支える暗号技術が弱体化しかねないと懸念する。極端な場合には、年金型ポートフォリオにおける「デジタルゴールド」としての役割そのものが問われる可能性があるという。

量子リスク、主流ポートフォリオに影響

量子コンピューターの問題は以前から開発者や投資家の間で議論されてきたが、ウッド氏の判断は、大手証券会社や調査会社における資産配分決定にも影響を及ぼし始めていることを示している。

キャッスル・アイランド・ベンチャーズのパートナーでビットコイン支持者のニック・カーター氏は、12月に量子リスクについて「資本は懸念しており、解決策を探している」と述べている。一方で、ブロックストリームCEOのアダム・バック氏を含む多くの開発者は、差し迫った問題ではないとの見方を示している。

マクロアナリストのルーク・グローメン氏も、量子コンピューターを含むマクロおよび技術的な不確実性を理由に、ビットコインより金の比重を高める姿勢に転じている。EYやPwCなどの調査でも、量子コンピューティングは公開鍵暗号に対する重要な新興リスクとされ、デジタル資産を支える金融システムを含め、耐量子技術への移行準備が必要だと警告されている。

開発者側「適応の時間は十分にある」

一方、ビットコインの開発者や中核インフラの構築者は、量子コンピューターの進展が直ちに脅威になるという見方に反論している。

アダム・バック氏は、現在の署名方式を破る量子コンピューターが実用化されるまでには20~40年かかる可能性が高く、現実的な攻撃が可能になる前に、耐量子署名アルゴリズムやより優れた鍵管理手法へ移行する十分な時間があると繰り返し主張している

a16zの研究者を含む他の分析でも、今後10年以内に現行の公開鍵暗号を破れる「暗号学的に意味のある」量子コンピューターが登場する確率は低いと結論づけている。むしろ短期的には、実装上のバグやガバナンス、暗号化データを将来解読することを見越した「今収集し後で解読」といった攻撃の方が大きなリスクだとされている。

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