著者 DMM Bitcoin マーケットレポート

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リーマン・ショック時との相関性も失うBTC

図1

図2

上図は、現在の金融引き締め下のS&P500(図1)、2007/10/11の高値からのリーマン・ショック時のS&P500(図2)と2022年初からのBTC/USDを営業日ベースで約1年間の値動きを比較したものだ。

当社のレポートでもよく取り上げるように、近年のBTCは金融市場の中で、一リスク資産として普遍的に受け入れられつつあり、S&P500などの米株市場と相関性を強めてきた。

しかし、上図1の通りFTXショックを皮切りに逆相関気味になってきている事がわかる。

米国株式市場に対する直近の材料としては、まず12/13に公開されたCPI(消費者物価指数)があり、前年比7.1%と事前の市場予想より低く、インフレが頭打ちになってきていることが明確になってきた。

その後、12/14日本時間未明にFOMC(連邦公開市場委員会)の政策金利が発表され、50bpの利上げとなった。

先月まで4会合連続して75bpの利上げがなされていたが、ついに利上げ幅が縮小された。しかし、依然としてFRB(米連邦準備制度理事会)はタカ派姿勢を継続しており、23年内の利下げを検討していないとの見方も示した。

米インフレ経済指標が頭打ちであることや、FOMCがタカ派的ではあるものの予想範囲内であり、市場参加者にとってはサプライズではなかったことから株式市場は息を吹き返して堅調な相場推移であるように思われる。

しかし、BTCに関しては、FTXショックを皮切りとした暗号資産業界への安全性不安が依然として拭えない状況が続いており、不安定な相場環境のように思える。

この差が両市場の逆相関を生み出している可能性として考えられる。

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