ビットコイン(BTC)が数週間のうちに60%超の上昇をみせたことで、ビットコイン価格への注目が集まっている。
ただし、ビットコインが最後のレジスタンスゾーンに近づくにつれて、焦点はイーサリアム(ETH)の方に移る可能性がある。これは対ドルでのペアだけでなく、対BTCのペアについても当てはまるだろう。
果たして「アルトコインの季節」近づいているのかどうか?そのようなシグナルは次第に強くなっているようにみえる。チャートをみてみよう。
ETH/USDは450ドルが重要なラインに

イーサリアムの週足チャートをみると、600ドルの前に最後の大きなレジスタンスゾーンが存在している。そこを突破できれば、次のレジスタンスは800ドル近辺となる。
今年夏にはこのレジスタスゾーンで上昇が拒否され、その後300ドルを試すまで下落した。この300ドルのサポートを維持され、そして現在は再び直上のレジスタンスの突破を試みようとしている。
ETH価格は310ドルのサポートを維持した後、新しい高値を付けている。これは強気の上昇トレンドを示唆しており、800ドルまでのさらなる上昇は時間の問題かもしれない。
ETH/BTCは底を付けたか?

ただし、ETH/BTCの週足チャートは、0.04satsのレジスタンスで反落している。この反落は、0.04satsが現在のレンジの上限であることを示している。そして0.026satsのエリアがサポートレベルとして機能するとみられる(1satは0.00000001BTC)。
0.04satsのブレイクアウトをする前に、サポートレベルを試す展開となることが多いため、トレーダーはそのような動きを想定する必要があるだろう。また第4四半期は、アルトコインにとって最適な時期ではないため、ETHがBTCペアで底を見つけるのが近いかもしれない。
その意味で、過去には実際に12月に底を付けたケースもある。過去と同じパターンが繰り返されるとなれば、次のアルトコインの季節が2021年第1四半期に発生し、イーサリアムが800ドルに近づく可能性もあるだろう。
ビットコインのドミナンスが高まる

ビットコインのドミナンスの週足チャートをみると、過去数か月で明確な回復の軌跡を示している。この上昇については、いくつかの解釈があるだろう。
その1つは、歴史的かつ周期的なパターンでであるというものだ。アルトコインは歴史的に第4四半期にパフォーマンスが低下する傾向がある。
ビットコインのドミナンスを巡るもう1つの別の見方もある。BTC価格は2017年の史上最高値の80%まで回復している。大手企業や著名な投資家がビットコイン保有を明らかにする動きもあり、ビットコインは仮想通貨の王様としてのブランドを固めているというものだ。
ただし、市場は足元では66~68%のドミナンスを突破しようとしているが、ここは過去にはレジスタンスとして機能していたゾーンである。
歴史が繰り返される場合、ビットコインのドミナンスはレジスタンスで拒否され、56~57%にまで低下する可能性がある。そうなった場合、アルトコインのトレーダーにとっては強気のサインとなるだろう。
ETHが350ドルに下落した場合、買いの機会か?

しかしトレーダーは強気になり過ぎることには注意が必要だろう。現在の仮想通貨を巡る市場心理を測る恐怖・強欲指数では「極端な強欲」となっている。これは調整の可能性があることを示唆するものだ。これは2019年6月に高値を記録したレベルに匹敵する。
そのような調整が発生した場合、イーサリアムは320~340ドルの水準がETHのポジションを取る絶好の機会になるかもしれない。
ETHがそのレンジでサポートを確立し、460~480ドルのレジスタンスを突破した場合、800ドルに向けた上昇が発生する可能性が非常に高くなるだろう。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン
ここに表示された見解および意見は、著者のものであり、必ずしもコインテレグラフの見解を反映するものではありません。すべての投資とトレーディングにはリスクが伴うため、意思決定の際に独自の調査を実施する必要があります。