Upholdが最近給与支払いサービスであるBitwageと新しく提携を結んだと発表し、ユーザーは今後給料の支払いをイーサーで受けることが可能になる。

コインテレグラフはBitwage社長、Jonathan Chester氏に詳しく話を伺った。

イーサーは新しい今最もホットな暗号通貨の一つとして世界中の起業家や投機家から熱い注目を集めている。イーサリアムブロックチェーンを基にしているイーサーは、時価総額10億ドルをマーク。同社は既に業界で1億ドル以上の資金調達に成功している。

多くがイーサリアムには自律分散型組織 (人間の代わりに機械によって運営される組織) を広めるポテンシャルがあると信じている。こういったビジョンを持つ人々は、イーサリアム期待をよせ、ムーブメントに参加するべく積極的にイーサーを集め所有している。

 

かつてのビットコインのように、イーサーもその芽を出し始めている

 

しかし、イーサーを手軽に受け取る方法はほとんど存在しない。メジャーな仮想通貨取引所はやっとイーサーでの取引受付を開始始めたばかりである。こういった取引システム (指値注文、成り行き注文など)を機能させるにはかなりの努力が必要となる。

SafelloのCEO、共同設立者兼、役員であるFrank Shuil氏は、暗号エコシステムにおいて如何にしてイーサーが頭角を現してきたか次のように分析している―

 

「特にShapeshiftが大きく敷居を下げたのだと思います。そして取引プラットフォームに対し馴染みのあるユーザーにとっては、CoinbaseからGDAXが登場し、Krakenに次いでイーサーでの取引を開始したことは朗報だと思います。次はBlockchain.infoやCircle、またはCoinbaseのようなウォレットを扱うプラットフォームがイーサーを採用し始めるのだと思います。Jaxxが今そのポジションに居ますが、少し遠回りかも知れません。決済という側面では、まだ我々は具体的なアクションを起こしてはいませんが、Bitpayのような企業がサポートしてくれればインパクトは大きいかも知れません。目下議論の中心はイーサーがビットコインのようになれるのか、そうあるべきなのか、否かという点です」

 

 

決済の面でも既に完成している

 

90ヵ国以上にも及ぶ国々に渡ってユーザーが存在するため、Bitwageは既に従業員、フリーランサー、契約相手などが、Google、Facebook、または米国海軍などのような組織から給料が受け取れるようなサービスを展開している。

UpholdのEVP、  チーフ・プロダクト・エンジニアリング・オフィサー、Jorge Pereira氏は、イーサリアムの取り扱いを開始したのは、さらなる通貨オプションをプラットフォームに実装することで、如何に革新的にシームレスなユーザー体験を提供できるかUpholdが努力しているその一例だとコメントしている。

Bitware社長、Jonathan Chester氏によれば、現在米国やユーロ圏内の雇用主誰もがすぐにでもイーサーで給料を受け取ることが出来る可能性があるという―

 

「イーサリアムは企業の在り方や運営方法を完璧に破壊するポテンシャルを持った素晴らしい新技術です。ビットコインは準備通貨や決済といった見方では未だリーダー的存在ですが、最も価値のある、流動的で安全なブロックチェーンという意味では、イーサリアムはスマートコントラクトという分野においてはリーダー的ブロックチェーンの一つとして君臨できる体制が整っています。BitwageやUpholdにより、イーサー建てでの給料受給をすることで、ユーザーはスマートコントラクト革命に参加する最も簡単な手段を手にすることが可能になります」