それにしても3月13日の仮想通貨相場には何が起きたのか?主要マーケットも激しいリスクオフの展開だったとはいえ、仮想通貨ビットコイン(BTC)は一時50%近く下落して3000ドル台まで下がった。仮想通貨市場関係者は暴落の衝撃についてまだ消化できていないかもしれないが、仮想通貨アナリストであるエリック・タイズ氏がコインテレグラフに対して現状での見解を語った。
タイズ氏は、世界的なマーケット暴落の背景にあるのは新型コロナウイルスだけでなく、原油市場におけるロシアとサウジアラビアの仲違いがあると指摘。「景気後退時に灯る典型的なサインとは思えない」とし「コロナ関連のニュースが溢れる中で、多くの人々が原油をめぐる価格戦争も背景にあることを認識していない」と指摘した。
タイズ氏は、いずれにしても今回の暴落で仮想通貨サイクルのフェーズが変わったと分析。今後は、クジラ(大口の投資家)や個人投資家ではなく、機関投資家による仮想通貨蓄積モードが鮮明になると予想した。
「つまり、ビットコインは伝統的なマーケットとつながりを深めることになる。安全資産からは程遠く、人間の心理的なサイクルやお金を守る時の本能によって動かされることになるだろう」
実際、機関投資家の存在感は高まっている。機関投資家を対象にしたグレースケールのビットコイン信託のプレミアムは、2月の間、ビットコインのスポット価格より30%ほど高くなっていた。
今回の仮想通貨暴落の背景として流動性の危機を指摘するアナリストは少なくない。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン