米仮想通貨取引所コインベースの株価が下落した。顧客データの漏洩と、2021年のユーザー数に関する虚偽記載を巡る米証券取引委員会(SEC)の調査が報じられたためだ。

この二重の悪材料により、投資家心理は冷え込み、5月15日の時間外取引ではコインベースの株価(COIN)が244ドルまで7%下落した。

Coinbase stock 24 hours. Source: Google Finance 

コインベースはその後、ニューヨーク・タイムズの報道内容を認めた。ニューヨークタイムズは、SECが同社の過去の開示内容におけるユーザー数の記載について調査しており、その調査はバイデン政権下で開始され、トランプ政権下でも継続されていると報じた。

コインベースの最高法務責任者であるポール・グレワル氏はコインテレグラフの取材に対し、「これは前政権時代から継続している調査であり、2年半前に開示を停止した指標に関するものだ」と語った。

同氏は続けて、より関連性の高い指標として「月間トランザクションユーザー数」を引き続き開示していると述べたうえで、「この調査は継続すべきではないと強く考えているが、SECと協力して事態の解決に向けた取り組みを続けていく」との姿勢を示した。

SECは特に、コインベースが2021年のマーケティング資料や新規株式公開(IPO)の文書において「1億人以上の認証済ユーザーがいる」と主張していた点を問題視している。この数値の報告は2022年に打ち切られている。

SECは2023年に提起したコインベースへの訴訟をトランプ政権下で取り下げたが、このユーザー数に関する調査は継続されている。。

コインベースにサイバー攻撃

5月15日、コインベースは海外のカスタマーサポート要員が関与したサイバー攻撃を受け、2000万ドルの身代金を要求されたと発表した

「関係者はカスタマーサポートシステムへのアクセス権限を悪用し、一部の顧客のアカウントデータを盗み出した」と同社は説明している。

コインベースは身代金の支払いを拒否したが、漏洩によるフィッシング被害に遭ったユーザーに対しては補償を行う方針であり、今後1億8000万〜4億ドルの補償・対応費用が発生する見通しだと述べている

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