イーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏や、仮想通貨(暗号資産)取引所ジェミナイ創業者のウィンクルボス兄弟は、最近のツイッターを巡る「検閲」の問題についてコメントした。

ツイッターを巡っては、同社が米国のトランプ大統領のツイートに対してファクトチェックが必要という警告ラベルを付けた。これに対してトランプ大統領がツイッターを非難していた。

「私は政府を規制する企業の台頭について以前にも話したが、暴力の扇動を理由に米大統領をソフトに検閲している」と、ブテリン氏はこの問題についてツイートした

「これは大きなエスカレーションだ。企業と国家との関係において、新しい章となる可能性がある」

ミネアポリスを巡るツイートでも

前述のトランプ大統領への警告ラベルに続き、今回のミネソタ州ミネアポリスを巡るツイートでも、ツイッターはトランプ大統領のツイートに警告ラベルを付けた。

トランプ大統領は5月29日、ミネソタ州ミネアポリスで発生したジョージ・フロイド氏の事件に対する抗議活動についてツイートした。トランプ大統領は、ミネアポリスへ必要に応じて州兵を派遣するなどの対応を行うと述べた。

トランプ大統領は次のツイートを追加したが、そのツイートに関してツイッターはファクトチェックが必要とのラベルを付けた。ツイッターはトランプ氏のツイートには「暴力を賛美する内容がある」とした上で、公益のために閲覧するかどうかをユーザーに確認する表示を出した

ブテリン氏の反応

このツイッター社の対応を巡って、ブテリン氏のツイートが再び注目された。ブテリン氏は、コミュニティからの質問に対して「挑発的な暴力は支持しない」と答えた上で、より良いソーシャルメディアデザインの必要性に言及した

「ポジティナなコンテンツを支持する選択的圧力を自然に生み出し、それを信頼できる中立的な方法で行うソーシャルメディアデザインが望まれる」

検閲に反対するウィンクルボス兄弟

ジェミナイ創業者のキャメロン・ウィンクルボス氏は29日、「電話会社があなたの通話の事実確認をしたことがあるか?郵便局があなたの手紙の事実確認をしたと想像してみて欲しい」と述べ、ツイッター社の対応を批判した。

タイラー・ウィンクルボス氏も、ジョージ・オーウェルの『動物農場』での表現をもじり、「すべてのツイートは平等だが、一部のツイートはほかのツイートよりも平等だ」とツイート。ツイッター社の対応を暗に批判している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン