5月31日、中国の暗号通貨メディアcnLedgerが、OKCoin Chinaにおける資産引き出しが再開された旨を伝えている。

OKCoinは、中国のビットコイン取引市場の31%を担う中国最大のビットコイン取引所だ。

2月には、中国二大取引所であるOKCoinとHuobiが中国人民銀行により、明確なKYCやAMLシステムの導入なしに営業を行っていたとして摘発されていた。

乱世

結果として、当局からの通達があるまで同二大取引所には資産引き出しの無期限停止命令が下っていたが、その間に、OKCoin、Huobiに加え、市場のその他の取引所も新たに国の金融規制に準拠したKYC、AMLのシステムを導入している。

2月から5月にかけて、米国、日本、韓国など他の主要市場と比べ、一時的に大幅に安い価格で中国市場ではビットコインの取引が行われていた。トレーダーたちは取引所に預けている資金を引き出すことが出来なかったため、結果的にビットコインの需要は下がり、トレーダーの多くが規制された取引所からLocalBitcoinsなどのOTCプラットフォームへの移動を余儀なくされた。

数ヶ月間、中国市場におけるビットコインの取引価格は他の市場と比べ25%低く、結果的に世界的にビットコインの平均取引価格が下がり、中国市場は大規模な裁定取引の機会を提示する形となった。

軌道修正

5月31日、中国の取引市場がついに復活を果たしたことで、地元投資家のビットコインに対する関心と需要は、その触媒としての役割を再び果たす形となった。

現在、中国市場では、ビットコインは高値で取引されており、これは去年以来、世界市場では見られなかったものだ。

世界的な現在のビットコイン平均取引価格は、本記事執筆段階で2,300ドルで、中国ビットコイン取引市場における取引価格は2,340ドル、米国のそれよりも約50ドル高い価格だ。しかしながら、中国ビットコイン取引市場が前向きな成長の兆しを見せたお陰で、世界的にビットコイン取引市場がまた活気づいている。

中国国内では主流メディアにより、仮想ゴールドとしてのビットコインの特性が大きく報道されており、中国国内のビットコインの需要は既に増加し始めている。

OKCoinの資産引き出し再開は、中国のビットコイン市場の成長をさらに加速させることだろう。中国人民銀行が今月までにビットコインの規制の枠組みの整備を完全に終えれば、中国市場におけるビットコインの価格は安定期に入り、結果としてさらなる価格上昇がいずれ見込めることだろう。