ブロックチェーン開発企業ブロックストリームが、仮想通貨取引所・ブローカー・金融機関などを接続し取引所間決済を行える「リキッド(Liquid)ネットワーク」で対応しているすべての資産に対し、「アトミックスワップ」を実行できるツールをGitHub上で公開した。アトミックスワップは、取引所など第三者の仲介なしで、顧客が異なる仮想通貨の直接取引を行える仕組み。7月1日、同社公式ツイッターアカウントによるツイートで明らかになった。
リキッドネットワークは、仮想通貨取引所・ブローカー・金融機関などを接続し取引所間決済を行えるネットワークとして機能する、ビットコイン(BTC)のサイドチェーン。BTCメインチェーンではなく、別チェーンを用いることでトランザクションの高速化にともなう即時決済が可能なほか、「機密取引(Confidential Transaction)」により、送金当事者だけが送金額とアセットタイプを把握できるなどプライバシー保護の強化をうたっている。またこれらにより、ブローカーは、高速なBTC入出金、効率的な裁定取引を行えるそうだ。
ブロックストリームは、開発者向けリソースの一部として「リキッド・スワップ・ツール構成ガイド」を公開。同時に、ウィンドウズ版、macOS版、リナックス版、またソースコードの配布をGitHub上で開始した。今回の新ツールにより、アトミックスワップにおいて、「BTC裏付けのリキッド・ビットコイン(L-BTC)、『発行資産(Issued Assets)』でトークン化した法定通貨・仮想通貨・従来資産などのあらゆる資産」をサポートできるようになったという。
ブロックストリームのアダム・バックCEOは7月1日、次のようにツイートした。
「L-BTC、L-USDT(ステーブルコイン『テザー』裏付け)などの(リキッド上の)アトミックスワップは、クロスチェーンのアトミックスワップよりも簡単だ。BTC取引における未使用トランザクション(UTXO)を利用した残高管理モデル『入力(入金)を出力(出金)に追加』に関して、各アセットタイプの入力を追加するように拡張し、アセットタイプ/資産をネイティブに理解できるからだ」
翻訳・編集 コインテレグラフ日本版