“ブロックチェーン時計”の登場―高級ブランド時計の真贋を判断するためにブロックチェーンが導入される

パートナーシップを結びブロックチェーン技術を自社の時計の製造工程に導入したことで、Raketaは世界で初めて物理的な商品をブロックチェーン上に登録した企業の一つとなった。

プラットフォームとしてeビジネスやネットワークセキュリティなど広範囲に及ぶ様々な背景の中、EmercoinのBlockchain Engineが、ロシアの最も歴史のある老舗の一つ、Petrodvorets Watch Factoryと提携を結ぶ予定だ。

 

偽造品との戦い

 

製造業におけるブロックチェーン技術の導入には、高級ブランド業界における大きな問題の一つとなっている偽造品流通への対策としての目的がある。

Blockchain Engine COO、Stan Polosov氏がコインテレグラフに語ったところによると、ブロックチェーンを利用することで各時計の真偽の見極めが可能になり、仮想的に偽造の可能性を無くすことが出来るという―

 

「全ての高級時計には製造過程で直接製品にシリアルナンバーが施され、その時点でデジタル登録待ちとなります。どの時計にも、製造年月日、アセンブラ、修理の有無などの情報、任意で所有者の情報も登録されます」

 

ブロックチェーンによって鑑定書が必要ではなくなる

 

高級ブランド製品が正規品であることを証明するために世界に広く普及しているスタンダードな方法としては、物理的な証明書の発行が主な手段であった(製品データシート、保証書など)が、それらの情報をブロックチェーン上に登録することで無駄な工程が省けることになる。

しかし証明書だけでは、偽造され模造品として売られてしまうか、単に紛失してしまうか、などの可能性が長らく存在していた。

Polosov氏は、Raketaブランドの時計が所有権デジタル証明化技術を開拓していくことで、従来は物理的な証明書によって正規品であることを証明していた、宝石、芸術作品、高級車や他の製品などの高級ブランド商品の製造業者や販売店にアピールする形となると語る。

また、所有者がブロックチェーン上の登録情報を変更することが出来るBlockchain Engineアプリのリリースも予定しているとのことだ。

 

所有権のデジタル証明

 

Raketaによって利用されている技術は、”Emc DPO”と呼ばれていることがPolosov氏によって明らかになった。

同氏は、これを変更不可能な、車両のナンバーや、不動産表示登記、ソフトウェアのライセンスキー、時計などの高級ブランドのシリアルナンバーなど、固有番号を持つ資産であればどのようなものでもその所有権を確認するために利用できるサービスであるとしている。

資産の売却、または譲渡の際に、元のオーナーはブロックチェーン上で簡単な手続きを行うだけで自動的に所有権利が新しいオーナーへと譲渡される。

固有の資産の所有権が安全に管理され、セキュアな形でEmercoinのDPOサービスを利用することで、製造業におけるブロックチェーンの新たな可能性がまたさらに広がっていくかもしれない。