仮想通貨市場データアグリゲーターのグラスノード(Glassnode)の実現時価総額が、2017年末に史上最高値の2万ドルを付けた時から、50%以上増加したことを示すデータを公開した。
実現時価総額の指標は、それぞれのコインの価値を「最後の動かされた時(つまり2つの異なるアドレス間で移動した時)の価値」で測る。
ただし、集中型取引所のコインはこの指標に含まれていないため、データはおそらくデイトレードwしている投機家よりも長期投資家の視点をより反映しているものになるだろう。
現在、ビットコインの実現時価総額は1150億ドル(約12.1兆円)に達し、2017年の430億ドルを上回っている。ビットコインの現在の時価総額は1900億ドルとなっているため、BTC保有者の約65%が利益を享受していることを示している。

グラフをみると、2018年の初めの数か月の間に実現時価総額が高値とあり、価格が1万ドルを下回った後でも、1月から5月の間に900億ドルを試す展開となっていた。
半減期前のタイミングにあたる2020年第2四半期には、ビットコインの実現時価総額は6%増加することになった。今年3月に発生した仮想通貨市場暴落の影響はあったが、5月以降、BTCの実現時価総額は着実に増加している。
仮想通貨データリサ―チのIntoTheBlockによると、現在仮想通貨アドレスの72%以上が利益を上げており、1040~5285ドルと8450~9560ドルの価格帯で多くの投資が行われている。

ビットコインと異なり、イーサリアム(ETH)の実現時価総額は263億ドルとなっており、過去の高値を取り戻すにはまだ時間がかかりそうだ。現在の実現時価総額は2018年の350億ドルよりも25%低い状態だ。
ETHの実現時価総額のグラフをみると、BTCよりもはるかに長い下降トレンドを経験している。2020年4月中旬には224億ドルまで下落した。IntoTheBlockによると、ETHアドレスの62%が現在利益を上げており、160ドル以下で投資した層が最も多いという。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン