デジタル資産ファンドUTXOマネージメントのシニアアナリスト、ディラン・ルクレール氏は4月7日、より高いサポート価格レベルに到達していることやデリバティブ市場に「目立った過熱感」がないことから、ビットコイン(BTC)が5万ドルまで下落する可能性は低いと指摘した。
ルクレール氏によると、ビットコインが7万~7万5000ドルの価格帯に再上昇すると、ショートポジションに大きな圧力がかかると主張。
「我々が調整したことで、7万〜7万5000ドルからショートの清算が増加している 」
コイングラスのデータによると、ビットコイン価格が7万ドルに達すると、約1億7417万ドルのショートポジションが清算される。

さらに、7万5000ドルまで上昇すると、約8億3000万ドルのショートポジションが清算されることになる。これは、現在の価格6万9344ドルから約7.8%上昇した水準だ。同様に、7.5%の同様の変化が3月15日に発生したが、下落によって5億2520万ドルの清算をもたらした。
一方、ビットコイン価格が5万ドルまで下落すると、ロングポジションの大幅な清算が発生する可能性がある。しかし、ルクレール氏は最近の価格変動とサポートレベルの向上を考慮すると、5万ドルまで下落する可能性は低いと考えている。
「50000ドル付近にはロングポジションが集中しているため、下落圧力となる可能性はある。しかし、現在の価格の底上げ構造とデリバティブ市場の過熱感の欠如を考えると、あの水準まで再下落するとは考えづらい」とルクレール氏は述べた。
一方で「もちろん不可能ではない」と警告した。ビットコイン価格が最後に50,000ドルを割り込んだのは2月13日で、49,725ドルをつけた。
その前日の2月12日には50,000ドルに達し、これは2021年12月以来の水準だった。
同氏は、世界的な資産運用会社であるブラックロックが4月5日にビットコイン上場投資信託(ETF)の目論見書を更新し、ウォール街の大手企業5社を新たな公認参加者として追加した最近の行動を引き合いに出し、自身の主張を裏付けた。
新規メンバーには、ABNアムロ・クリアリング、シタデル・セキュリティーズ、シティグループ・グローバル・マーケッツ、ゴールドマン・サックス、UBSセキュリティーズが含まれる。
ビットコインは4月20日に半減期を迎える。これは4年に1度起こるイベントであり、マイナーのブロック報酬が6.25BTCから3.125BTCに半減される。
前回の半減期(2020年)以降、ビットコイン価格は約658%上昇している。過去のチャートパターンが繰り返されると、今回の半減期までにビットコイン価格は1コインあたり43万4280ドルに達する可能性がある。
仮想通貨トレーダーのRekt Capital氏は、短期的に更なる上昇の可能性があると指摘している。4月7日の投稿で、Rekt Capital氏は現在の市場は「強気相場」の約3分の1を経過したと述べている
