ビットコインのエネルギー消費に関する議論は急速に熱くなっている。このエネルギー消費の問題が、企業のビットコイン投資を巡って、一般市民や株主からの反発の種となっている。
シティグループのレポートによると、ビットコインマイニングの電力消費は2015年の66倍となっている。ブルームバーグによれば、シティのレポートはマイニングに関連する炭素排出量がますます精査されるようになるだろうとも付け加えている。
シティグループのアナリストは、次のようにも予測している。
「ビットコインの価格が上がるにつれて、そのエネルギー消費も上がるはずだ」
ただし、ネットワークの電力使用量は価格に比べれば、ゆっくりとした上昇となっている(価格の方は同期間で170倍となった)。
ケンブリッジ大学オルタナティブファイナンスセンターの数値を引用したシティグループのレポートによると、ビットコインネットワークによる世界の電力需要は年間143テラワット時に達した。これは2019年のアルゼンチンの総発電量よりも高くなっている。
ケンブリッジビットコイン電量消費指数(CBECI)は現在、ビットコインの年間電力消費量は現在、スウェーデンとマレーシアの間にあり、年間141.6TWhであると推定している。
シティグループのレポートでは、中国が環境問題のためにマイニングを取り締まる可能性があると指摘している。
「これらのコインのマイニングと使用は間違いなくエネルギー集約的なものだ。世界的に、特に米国での仮想通貨採用が拡大し続け、マイニングをリードする中国で気候への悪影響が懸念される場合、ビットコインマイニングを取締り、より厳しい規制に直面する可能性がある」
ビットコインの環境への影響を巡っては多くの議論があり、反論も存在する。たとえば、コインメトリックの共同創業者のニック・カーター氏は3月に、ビットコインの環境への影響について反論を行っている。その中で、彼はBTCマイニングの大部分が行われている中国の4つの省では、豊富なエネルギーがあり、その多くは水力や太陽光に由来するものだと主張している。