ビットコイン(BTC)ネットワーク上の非代替性トークン(NFT)を誤って1万3000ドル(195万円)で購入したトレーダーが、その資金を回収することに成功した。

3月1日、ビットコインベースのNFTを取引しているトレーダーが、自身が起こした「最大のミス」についてX上で投稿した。トレーダーはNFTを0.021BTC、約1287ドル(19万円)で購入したと思っていたが、取引後にそのNFTが0.21BTC(約1万2877ドル)だったことに気づいた。

このトレーダーは恥ずかしさと気分の悪さを感じ、「幸運な人」が多額のお金を手にしたと考えた。このトレーダーは、他の人々にデジタル資産取引を行う前に再確認するよう呼びかけるためにこの事件を共有したという。

トレーダーは損失を受け入れたが、NFTの売り手であるダン・アンダーソン氏はXの投稿を見て資金を返すことを約束した。アンダーソン氏は自身のリストだったこと、そして既に市場で0.21BTCでNFTを買い戻すオファーを出していたことを強調した。アンダーソン氏はトレーダーにオファーを受け入れて元気になるよう伝えた。「0.21BTCでリストしたのは、大きなミスを狙っているわけではないからだ。投稿を見るまでは『万歳』だった」とアンダーソン氏は書いた。

Transactions on the Bitcoin Ordinals NFT. Source: Magic Eden

NFTを買い戻すオファーは受け入れられ、資金はトレーダーに返された。記事執筆時点で、NFTは再び市場に0.21BTCでリストされている。

ビットコインNFTのトレーダーは資金を取り戻したが、誤って仮想通貨を受け取った全ての人が喜んでお金を返すわけではない。

2月26日の裁判所文書によると、オーストラリアの仮想通貨取引所OTCProは、誤りによりユーザーに6万5300ドルではなく65万3000ドルを誤って入金してしまった。取引所によれば、このユーザーは誤りが発覚して以来、メール、電話、裁判所の出廷に応じていないという。

2022年には、Crypto.comから誤って1050万ドルを受け取った夫婦が、お金を返還せず、豪華なアイテムや邸宅を購入した。最終的にこの夫婦は窃盗罪などで有罪となった

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン