仮想通貨ビットコイン(BTC)の価格下落やビットコインNFTのブームが「終わった」との見方が出ているにもかかわらず、ビットコインネットワークにおいて、オーディナルズ(Ordinals)が引き続き主導的な役割を果たしている。

8月21日、オーディナルズの開発者レオニダス(Leonidas)氏は、過去24時間でビットコインのトランザクションが53万788件あり、そのうち45万785件がオーディナルズ関連だと指摘した。「皆が"オーディナルズは死んだ"と主張する中、実際にはビットコインの活動の84.9%を占めている」と彼は語った。

デューン・アナリティクスのデータもこの傾向を裏付けている。同社によれば、8月20日には40万件以上のオーディナルズのインスクリプションがあった。ビットインフォチャーツによれば、ビットコインの日次トランザクション数は約55万6000件だという。これは、8月20日のネットワーク活動のうち、4分の3以上がオーディナルズ関連だったことを意味する。

業界の研究者エリック・ウォール氏はさらに、過去1週間でビットコインネットワークのトランザクションの54%がオーディナルズだったと報告している

デューンによれば、オーディナルズの総インスクリプション数は2550万件で、ビットコインネットワーク上で5340万ドルの手数料を生み出している。現在インスクリプションはBRC-20トークンのミントが大半を占めており、先週は190万件がミントされた。

Weekly inscriptions by type. Source: Dune Analytics

これらの最近の観察は、8月17日のDappRadarの報告とは異なる状況を描いている。DappRadarの報告では、ビットコインオーディナルズによるNFTの販売量が5月のピーク時から急落していた。一部の仮想通貨ウォッチャーはビットコインNFTのブームが「下火になった」と宣言していた。

ビットコインオーディナルズは、ビットコインの最小単位であるサトシにデータを記録することを可能にする非代替性資産アーティファクトだ。このプロトコルは1月に開始され、その後の数か月でブームが加速し、ビットコインネットワークで数千件がミントされ、取引手数料の急騰とネットワークの混雑を引き起こした。これは4月と5月にピークに達した。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン