ビットコインの「永久保有者アドレス」が過去1カ月で約230億ドル相当の資産を蓄積していることが、オンチェーンデータから明らかになった。
CryptoQuantの創設者兼CEOであるキ・ヨンジュ氏は、8月7日にXに投稿し「何かが裏で起きていることは間違いない」とのべた。
このコメントは、永久保有者による30日間のビットコイン(BTC)需要変動の急増に関して言及したものだ。過去30日間で約228億ドル相当、つまり40万4448BTCが永久保有者アドレスに移動し、キ氏は「これは明らかに蓄積されている」と語った。

キ氏は、1年以内に伝統的な金融機関、企業、政府などが「2024年第3四半期にビットコインを取得したことを発表する」と予測した。その上で、「そして個人投資家は、ドイツ政府の売却やマウントゴックス、その他のマクロ経済的な問題を心配して購入しなかったことを後悔するだろう」と述べた。
8月7日の別のX投稿で、キ氏はビットコインのマイナー活動などの強気要因についても指摘した。
「マイナーの降伏はほぼ終わっている」と述べ、ハッシュレートが過去最高に近づいており、米国のマイニングコストは1コインあたり約4万3000ドルであるため、価格がこれを下回らない限りハッシュレートは安定するだろうとみている。
「個人投資家はほとんど不在であり、これは2020年中期と似ている」と述べ、さらに「3年以上の長期保有者が3月から6月にかけて売却していたが、現在は古いクジラによる大きな売り圧力はない」とのべた。
「このデータに基づけば、強気市場は依然として健在だと考えている。市場が2週間以内に回復しない場合、再考するつもりだ。私はスマートマネーに従うので、もし間違っているなら、それは新しいクジラが誤った方向に進んでいるか、マクロ環境を過小評価していたということになるだろう」と語った。
7月末には、キ氏は上場投資信託(ETF)などの永久保有者アドレスへの流入を観察し、「残りのBTCがすべてカストディウォレットにあるわけではないが、クジラは明らかに蓄積しており、前例のないレベルだ」と述べていた。
この蓄積は、8月5日の市場の低迷以来増加しているようだ。5日にはBTC価格は4万9800ドルまで急落した。その後BTC価格は14%回復し、8月6日には5万7000ドルを取り戻した。
また、ビットコインの恐怖・強欲指数は「極度の恐怖」から29のレベルまで上昇した。ここは依然として「恐怖」レベルであるものの、市場心理の若干の改善を示している。

記事執筆時点で、BTCは1.7%上昇し、5万6836ドルで取引されている