米国の規制当局が現物型ビットコイン上場投資信託(ETF)を承認した後に価格上昇が起こるのか?仮想通貨オプション取引のプラットフォームのGreeks.liveは、同プラットフォームからのデータを用いつつ、価格上昇が期待ほどではないかもしれないと指摘した。
Greeks.Liveのツイートによると、そのプラットフォームからの最近の市場データは、1月10日にもSECが現物型ビットコインETF申請を承認するのではないかという憶測も浮上しているが、主要な期間インプライド・ボラティリティ(IV)と価格にほとんど変動がなかったことを示している。
期間IVは、オプション契約における将来の価格変動に対する市場の期待を測るものだ。
ロイターの報道によると、米SECは来週初めにもビットコインETF申請者に連絡する可能性がある。この展開は仮想通貨市場にとって極めて重要なものだ。投資家が認可された取引所でビットコインを原資産とするETFを取引できるようになる。しかし、Greeks.Liveのツイートは、ニュースに対する市場の反応が予想外に低いことを指摘した。
There is news in the market that the SEC will pass the Bitcoin Spot ETF application as early as next Tuesday, but there was little volatility across the major term IVs and the price.
— Greeks.live (@GreeksLive) December 31, 2023
Looking at the options data, Jan12 options IV, which is strongly correlated to the ETF, fell… pic.twitter.com/f1B4ZPC05d
オプションデータは、ETFと密接に関連する1月12日のオプションのインプライド・ボラティリティが上昇せずに減少していることを示した。さらに、これらのオプションの取引高は非常に低く、その日の総取引高のわずか2%を占めていた。
これらの洞察から、Greeks.liveは、市場がすでに現物型ビットコインETFの潜在的な承認を織り込んでいると断言した。簡単に言えば、市場参加者はこの出来事を予期し、それに応じてポジションを変更した可能性がある。そうなると、実際の承認が起こっても、価格やボラティリティへの影響は限定的になる。
資産運用会社のブラックロック、ヴァルキリー、ヴァンエックは12月29日に米証券取引委員会にS-1フォームによる修正を提出した。インベスコ・ギャラクシー、ビットワイズ、ウィズダムツリー、フィデリティもS-1申請による修正を提出した。
ブラックロックの修正された提出書類は、現物型ビットコインETF申請における「指定参加者」としてジェーンストリートとJPモルガン証券を指名した。ブラックロックはすでに現金による拠出・償還モデルを使用するとしている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン