著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
19日〜25日のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比641,626円(17.18%)高の4,375,773円と上伸し、4月14日に記録した年初来高値(4,110,494円)を更新し、昨年5月ぶりの水準まで回復した。
米大手運用会社ブラックロックの現物型BTC上場投資信託(ETF)申請を皮切りに、伝統的金融機関(TradFi)による同様のETFの申請が続くなか、先週はフィデリティやチャールズ・シュワブが後援する暗号資産(仮想通貨)取引所のEDX Marketsがサービスを開始した他、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が、仮想通貨のアセットクラスとしての持続力を認める発言を好感し、相場は370万円台から430万円周辺まで回復した。
その後は、テクニカル的な過熱感もあってか、ドル建てで節目の30,000ドル水準となる430万円周辺で揉み合う場面もあったが、米証券取引委員会(SEC)がボラティリティ・シェアーズのレバレッジ型BTC先物ETFに承認を下したことで、相場は450万円にワンタッチ。しかし、これによりBTCはドル建てでも年初来高値(31,050ドル)を更新すると、その後は失速し、週末には31,000ドル水準(≒444.9万円)が相場のレジスタンスとなった。
第1図:BTC対円チャート 1時間足 出所:bitbank.ccより作成