仮想通貨業界にとってテクノロジーとデータが話題の中心だが、この業界の人々にクリエイティビティがないわけではない。クリエイティビティは開発分野だけでなく、芸術作品にも見られるのだ。
長年にわたって、仮想通貨業界の人々は、分散型技術についてユーモア溢れる歌を作っている。楽曲の中には有名楽曲の替え歌もあれば、オリジナル曲もある。
ここでは一度は聞いてみて欲しい、仮想通貨の楽曲を紹介しよう。
Bitcoin pls go to moon
仮想通貨業界のクラシックとでも言える「Bitcoin pls go to moon」は2017年の強気相場の暴落後に生まれた。「1thousandx」というYouTubeチャンネルで2018年11月6日に投稿された歌だ。
この曲はビットコイン価格上昇を促す歌詞である「Stop going sideways now(横方向の動きよ、止まれ)」などが書かれている。トレーディングビューのデータによると、この楽曲が投稿された当時はビットコイン価格は当時の史上最高値であった2万ドルよりも1万ドル以上低い価格で推移しており、値動きが固まっていた。
また、この曲には仮想通貨業界の著名人であるマイケル・ノボグラッツ氏とトーン・ベイズ氏の心情が盛り込まれている。
Banksters Paradise (A Bitcoin Song)
YouTubeチャンネルのRenegade Investorが投稿した 「Banksters Paradise (A Bitcoin Song)」は、著名ラッパーであるクーリオ(Coolio)の "Gangsta's Paradise "のパロディだ。このパロディでは、お金を刷りまくってインフレになった世界が、銀行家たちの遊び場になっている様子が描かれており、その解決策としてビットコインが挙げられている。
BLOCKCHAINIAN RHAPSODY
クイーンの楽曲「ボヘミアン・ラプソディ」は、世界的に人気のある歌詞作品のひとつだ。Crypto Karaokeと呼ばれるYouTubeチャンネルは、この曲を仮想通貨を中心としたパロディを作った。原曲の歌詞にある「Easy come, easy go, little high, little low」の替え歌である「Bull markets come, bull markets go, HODL high, HODL low」が歌われている。替え歌に使われている「HODL」は、仮想通貨業界ではおなじみの「長期保有」を意味する言葉だ。
Old Town Road (Bitcoin Version)
YouTuberのLil Bubbleは、仮想通貨ソングのパロディでニッチを切り開いてきた。このクリエイターは、仮想通貨業界を題材にした数多くのパロディを制作している。ミュージックビデオには、宇宙服を着て踊っている人が登場することが多く、これは、「To the moon」として仮想通貨価格が「月に行く」ほど上昇するという用語にちなんでいる。
ただ、このパロディでは、仮想通貨に投資しても、資産を保有し続けることの難しさをコミカルに表現している。
HODL GANG
音楽アーティストのChris Recordは、自身のYouTubeチャンネル「Chris Record TV」で、音楽作品をはじめとするさまざまなコンテンツを発表している。仮想通貨のみに焦点を当てている番組ではないが、このチャンネルでは、仮想通貨作品をいくつか投稿している。そのようなビデオの1つは、ラッパーであるリル・パンプ(Lil Pump)の曲「Gucci Gang」を「HODL GANG」というタイトルのビットコイン・ラップ・リミックスに変えたものがある。前回の強気相場ピーク時である2017年12月に公開されたこの曲は、仮想通貨投資や歴史など、さまざまな側面について歌っている。
BITCONNECT EDM REMIX
現在は消滅しているが、ビットコネクトは、2017年の強気相場で流行した仮想通貨詐欺だった。ビットコネクトは、このプロジェクトの投資家の一人であるカルロス・マトス氏のスピーチイベントを開催した。そのスピーチは、高揚感のある歌や叫び声、そして全般的に愉快なショーマンシップで始まった。このスピーチは、その後、記念すべきコンテンツとなった。音楽家のDylan Lockeは、自身のYouTubeチャンネルで、マトス氏のスピーチをもとにEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)の曲を制作した。