25日の仮想通貨(暗号資産)ビットコインは過去24時間で6%ほどの急騰をみせ、10743ドルまで上昇した。
この急上昇があったとしても、アナリストは短期的な強気の姿勢に対して慎重になっている。ビットコイン価格は11000ドルに達することができるだろうか。
(出典:Coin360 9月25日午前10時55分)
現在、投資家のセンチメントを押し上げている要因はマイナスのファンディングレート(資金調達率)、クジラ(大口投資家の活動)、ドル安の3点だ。
ファンディングレートは中立かマイナス
(出典:トレーディングビュー)
現時点では価格が10,000ドル以上で推移しているにも関わらず、様々な先物取引所でのビットコインのファンディングレート(資金調達率)は中立かマイナスになっている。
ビットコインの先物取引所は、市場のバランスを確保するためにファンディングという仕組みを利用している。
これはビットコインの価格上昇に賭けるロング(買い)を選ぶトレーダーが圧倒的多数を占める場合、彼らはショート(売り)ホルダーに手数料を払う必要があるというものだ。ショートホルダーが市場を支配している場合は、その逆にロングホルダーに対して手数料が支払われる。
資金調達率がマイナスになると、市場の大多数がビットコインをショートしていることを意味する。一般的に、資金調達率がゼロ以下のままだと、ショートスクイーズが発生し、これを狙った買いにより価格が急騰する。
DonAltというツイッター名で知られる仮想通貨トレーダーは、ファンディングレートがマイナスの状態でセンチメントが弱気になることは「異常だ」とツイートした。
「10,000ドル以上の中立またはマイナスのファンディングで、センチメントがこれほど弱気になっているのは、非常に、非常に奇妙なことだ。今までにこんなことがあったのは記憶にない」
さらに、10,000ドルで売り圧力が吸収されていることを指摘した。「今、10000ドルで吸収されている。売っているのはデリバティブの人たちだ。私は来週が勝負になるとみてショートしたよ」。
ショートコントラクトで混み合っているビットコイン市場は、クジラが取引所から資産を移す可能性と一致している。
楽観的なクジラの動き
クジラの動きを追跡するオンチェーンアナリストのグループであるWhalemapによると、9月23日に大きな動きがあったことが示されている。
(出典:Whalemap「未使用のまま保有されているビットコインのマップ」)
アナリストは、資金を移動する大口投資家は、通常、ビットコインの強気の触媒となっていると指摘している。
「トップバイヤーは昨日コインを動かしていた。このメトリックを見ている私の個人的な経験から、トップバイヤーが移動した翌日は上昇する」
ドル安
米国では新型コロナウイルスの症例数が急増しており、議員らは今後の景気刺激策を巡って膠着状態に陥っている。これがストラテジストたちの米ドル安への憶測を呼んでいる。
上昇前に、アムステルダム証券取引所のフルタイムトレーダー、マイケル・ファン・デ・ポッペ氏は、ビットコインが10,700ドルから10,800ドルになる可能性が高いと述べた。
同トレーダーは、ドルの動きが鈍化すれば、11,200ドルから11,400ドルのレンジが妥当なターゲットになる可能性があると強調した。
「いいね、ここでホールドしている。10,700~10,800ドルのエリアを試す準備ができているように見える。」
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン