サンフランシスコ発 - ブロックチェーンデータのスタートアップ企業であるCandlestick (キャンドルスティック) は、プレシードラウンドで120万ドルの資金調達を完了したことを発表した。

プレシードラウンドの幹事は、Coinbaseが初めて手にした小切手に「2億ドル」の金額を書き入れたアーリーステージVCファームのBoost VCと、ニューヨークの仮想通貨アクセラレーターであり創業者コミュニティの運営者でもあるAlliance DAOが務めた。プレシードラウンドでの注目すべき出資者として、OurNetworkのスペンサー・ヌーン(Spencer Noon)氏、Kyber Networkのロイ・ルー(Loi Luu)氏、Etherscanのマシュー・タン(Matthew Tan)氏など、著名なエンジェル投資家や創業者たちがその名を連ねている。

Boost VCの共同創設者兼経営パートナーであるアダム・ドレイパー(Adam Draper)氏は、プレシードラウンドの資金調達について次のように語っている。

「eToroは、これまで表の世界には出てこなかった凄腕のトレーダー達をフォローする機能を実装している。キャンドルスティックのミッションは、すべての中央集権的な境界線を取り除くことだ。個人投資家はブロックチェーン上から、「これは!」と思う凄腕のトレーダー達のストラテジーに、生でアクセスすることができる。この機能には、開発チームメンバーも震えがとまらない」

「スマートマネー」に透明性と信頼性を

Candlestickの躍進は、TraderScanの導入から始まった。同ツールは、1億ものブロックチェーンアドレスを、所有者や純資産額に関わりなく取引パフォーマンス(収益率)だけで評価を行う。まさにまったく新しい視点から生まれたツールである。

このアプローチは、仮想通貨コミュニティにおける永遠のテーマ「スマートマネーは、本当にスマートなのか?」に対する、キャンドルスティックからの答えだ。
OurNetworkの創業者であるスペンサー・ヌーン氏は、キャンドルスティックのミッションに賛同し、以下のような表明を行った。

「キャンドルスティックは、仮想通貨業界が今後進んでいく方向に特化して作られた最初のツールだ。ブロックチェーンの大衆的普及により、まもなく新しいトークンが今の100倍に増える世界線に入るだろう。もっとも、賢い投資家といえど、キャンドルスティックなしには何を購入し何を売るべきか、自信をもって判断することは不可能だっただろう」

ブロックチェーン上でのパーミッションレスなコピートレーディング

今回の資金調達ラウンドは、Candlestick (キャンドルスティック)を仮想通貨業界の最前線へと送り出すことを目的としている。個人投資家が、実績あるトップブロックチェーンアドレスとパーミッションレスにつながるという、ブロックチェーンドリブンなeToroのビジョンを体現するときがついに来たのだ。

AllianceDAOの共同創設者であり、主要なコントリビューターでもあるチャオ・ワン(Qiao Wang)氏は、彼自身の興奮をこう表現する。

「ほとんどの人々はコピートレーディングに歯がゆい思いをしている。個人ユーザーは、チャーリー・マンガー(Charlie Munger)をコピートレードするが、法人顧客はGPをコピートレードしている。すべての仮想通貨取引は台帳に記録され公開されるので、コピートレーディング技術は多くの関心を集めながらますます強化されるだろう。キャンドルスティックは私が使用した中で最高のコピートレーディングツールといえる」

サブスクリプションの分析ツールとして始まったCandlestick (キャンドルスティック) は、現在、プロトレーダー、仮想通貨VC、トレーディングファームをはじめとする、1,000人以上の登録者を擁する。新たな資金を手にしたキャンドルスティックは、2024年Q1には複数のブロックチェーン上のトップアドレスとパーミッションレスなコンタクトを可能にする、トレーディングターミナルをリリースする予定だ。