DAICOってなに?ICOの新しい仕組みを徹底解説!

DAICOってなに?ICOの新しい仕組みを徹底解説!

Partnership Material

1.

DAICOってなに?

DAO(Decentralized Autonomous Organizations)のいくつかの特徴を組み込んだ、ICO資金調達モデルの改善版である。DAOとICOを組み合わせてDAICOと呼称される。

 

DAICOのアイデアは、18年1月にヴィタリック・ブテリン氏が提案したものであり、投資者が最初のプロジェクト開発プロセスに関与することによって、ICOをより安全にすることを目的としている。

 

さらにDAICOは、開発者によるプロジェクトの進捗状況にトークン保有者が満足できない時は、投資金の払い戻しを投票によって決定することを可能にする。

 

DAICOのコンセプトを取り入れたプロジェクトでは、開発者は一定の説明責任を負い、トークン保有者は少なくとも実用最小限の製品を見ることができるか、それができない場合は投資金を取り戻せることで、一層の安心感を得られる。

2.

DAICOの仕組みは?

DAICOは一種のスマートコントラクトだ。

 

DAICOのコントラクトは、投資者がネットワーク固有のトークンと引き換えに資金をプロジェクトへ送ることのできる仕組みを持つ。クラウドセール期間が終了すると、コントラクトはそれ以上の投資、すなわち通常のトークンセールを禁止する。

 

投資期間が終了すると、tap変数と呼ばれる変数が発効する。コントラクトのこのtapは、開発者がトークン販売資金から引き出せる金額(毎秒)をあらかじめ決定するようにプログラムできる。

 

上限は当初はゼロに設定されるが、投資者は投票による決議でtapを引き上げることができる。

 

要するに、投資家が調達資金を預けてある金庫の鍵をもつようなイメージだ。

 

tapの仕組み

Tap Mechanism
3.

DAOのどの要素が組み込まれるか?

DAOの3つの主たる要素が組み込まれる。

 

第1に、いかなる時点においても、中央集権的チームにすべての権限が与えられることはない。資金に関する意思決定は、最初から民主的投票システムによってなされる。

 

第2に、調達された資金は一度にまとめてリリースされるのではなく、長期間にわたって行われる。 

 

最後に、投資金を払い戻す機会が存在する。この決定は「民衆の叡智」によって行われる。すなわち、チームがプロジェクトを実施できない時は、投資者は残りの資金を払い戻すかどうか投票で決定できる。

4.

ICOとの違いは?

調達した資金へのアクセス権が違う。

 

ICOではトークンセールが終了すると、開発者は調達した資金全額に対して完全なアクセス権を有する。開発者は実用最小限の製品(MVP)を生産するために必要な金額を前もってはじき出さなければならないが、いったんその金額(いわゆるソフトキャップ)に達すると、製品開発に取りかかることができ、必要と見なすどんなことにでも自由に資金を使うことができる。もしイニシャル・ソフトキャップに到達しなかったら、資金を返金しなければならない。だがソフトキャップに達したら、それ以上は実質的義務を負わない。

 

DAICOでは、tapを引き上げるか、あるいは残りの投資金の返金を求めるか(コントラクトを自身で破壊)を、投資者が(開発期間中に)投票によって決議できる。

5.

ICOと較べた時の利点は?

DAICOでは投資者がより多くの権限を手にする。

 

投資者はプロジェクトの開発段階において、より意見を述べてプロジェクトに影響力をふるうことができる。プロジェクトの進捗状況に満足できない場合は、コントラクトを「引き出し」に設定し払い戻しをうけることができる。

 

これにより、開発者がトークンセールを行いながらICOが終了するや製品を全く生産することなく資金を持ち逃げするという、詐欺ICOのリスクが完全に解消される。

 

スマートコントラクトから放出される資金額は制限され、厳しくコントロールされることから、51%攻撃の発生も減少する。もし51%攻撃が発生し、攻撃者が資金を特定の第三者へ送ろうとしたとしても、被害に遭うのは、いかなる時点においても投資者(もしくは開発チーム)によって放出することが認証された金額内(tap)に収まる。

 

ICOでは、チームがいったん数千万ドルの資金を調達するとプロジェクトを実施するモチベーションが低下するか、少なくとも、活動が著しく減少する。DAICOのモデルでは、アイデアを実現すること、すなわち商品を届けることに対するチームのモチベーションが永続する。

6.

DAICOが直面し得る課題は?

どんな新しいコンセプトもそうであるように、解決しなければならない課題は生まれるだろう。

 

もし配布されたトークンのかなりの部分を開発者が保有すれば、開発者はごく一部の投資者に働きかけるだけで投票結果を左右し、スマートコントラクトからより多くの資金を放出させることができるだろう。

 

投資者の教育も不可欠だ。tap額の引き上げや資金の払い戻しを求める投票を行う際に正しい判断を下すには、特定のトークンが値上がりしたり値下がりしたりしている理由を理解する必要がある。最良の判断は、特定のトークンの価格にまつわる感情によってではなく、プロジェクトそのものに関する事実に基づいて下される。

 

最後に、投資者がDAICOのコンセプトそのものを信頼するあまり、投票や決議に参加する必要を感じず、一切行動せずに多数派の閾値を低下させ、DAICOの仕組みのセキュリティを弱める可能性もある。

Picture

7.

DAICOの主な特徴は?

DAICOのコンセプトはまだ一度も実装されていないため、断言するのはむずかしい。

 

とはいえ、世界で初めてDAICOの実施を計画しているプロジェクトを見てみることは役に立つだろう。

 

例えば、仮想通貨報酬エコシステムに基づく次世代デジタル配信プラットフォームAbyssは、次のようなDAICOを実施する計画を立てている。

 

  • tap引き上げ投票の決議は、プロジェクトの開発者のみが開始できる。  
  • 1度に引き上げることのできるtapのパーセンテージには上限がある(濫用を防止するため)。  
  • tap引き上げの頻度には制限を設ける(2週間に1度を超えないなど)  
  • 投票に使用できるのは、プロジェクト開発者が保有するトークンではなく、投資者のトークンのみ。  
  • 投票予定については、投票者にあらかじめ充分周知を図る。  
  • 投資者がプロジェクトの終了を決定した時は、スマートコントラクトは資金の引き出しと払い戻しへ変わると同時に、開発者が保有するトークンを破壊する。

 

免責事項 :コインテレグラフは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。当社は自らが得たすべての重要情報を提供することを目的にしているが、読者はこの企業に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資のアドバイスではない。