新年に入っても仮想通貨関連の解雇が相次いでいるが、技術職やエンジニア職、上級管理職の従業員については、「強い需要」を持ち続けるだろうと人材紹介のプロは考えている。
2023年の最初の数週間は、仮想通貨ビジネスとそのスタッフにとって厳しいものだった。わずか2週間の間に、市場のボラティリティと不確実性が続いた結果、市場ではすでに1600人以上の仮想通貨関連の人員削減が行われている。
しかし、すべての職種で同じように人員削減が行われているわけではないようだ。
SAFU: 技術職やエンジニア職
仮想通貨人材紹介会社プルーフ・オブ・タレントの創業者兼CEOのロブ・パオーネ氏は技術職やエンジニア職は弱気相場でも最も需要の高い職種だとコインテレグラフに語った。
また、「入札合戦のようなシナリオ」はもはや存在しないが、これらの従業員の給与は依然として「非常に競争的」であると付け加えている。
仮想通貨人材紹介会社キャップマン・コンサルティングのディレクターであるジョンシー・アグレガド氏は、弱気市場の間は中間レベルの役割が切り捨てられるのが一般的だとしながらも、上級レベルの機能は弱気市場の間は「2倍、3倍に」なる傾向があると述べている。
アグレガード氏は、最高技術責任者や最高情報セキュリティ責任者などの役職は安全である傾向があると付け加えた。なぜなら、そのような役職に就く人は、ビジネスの流動性を維持し、市場が調整される間「物事を秩序立てて」おかなければならないからだ。
Not SAFU:「ミッションクリティカルではない仕事」
しかし、パオーネ氏によれば、仮想通貨企業が最初に削減しがちな仕事は、通常は採用、顧客サービス、コンプライアンス、および「収益または製品を生み出さないあらゆるもの」であるという。
投資家でポッドキャスターのアンソニー・ポンプリアーノ氏(仮想通貨人材紹介会社インフレクション・ポインツの創設者でもある)は、各企業が弱気市場に取り組む方法は異なるが、歴史的に「ミッションクリティカルではない仕事」が最もレイオフの影響を受けると考えている。
ポンプリアーノ氏によれば、「ミッションクリティカルではない仕事」は、製品、エンジニアリング、オペレーション、カスタマー・サービス、マネジメント以外の役割を指すという。
ポンプリアーノ氏は、現在進行中の弱気市場について、中小企業では給与の引き下げ、また昇給や年次ボーナスの凍結を行ったという事例を「数多く聞いた」と話す。
パオーネ氏はまた、技術職であっても雇用削減を完全に回避できない場合があるとし、「より深刻な削減」を余儀なくされた仮想通貨企業は、エンジニアリングや製品チームも削減しなければならなかったと説明している。
ここ数ヶ月、市場の低迷を受け、仮想通貨関連企業、特に取引所が相次いで人員削減を行っている。
先週、仮想通貨取引所であるCrypto.comとコインベースの両方が、世界的な人員削減を発表している。
Crypto.comは1月13日、厳しい市場環境と最近の業界の出来事から、取引所が「約20%」のグローバルな人員削減を発表している。
一方、コインベースは1月10日、仮想通貨の冬が続く中、運営コストを25%程度削減する計画の一環として、従業員を950人削減することを発表した。