ペイパルのCEOによると、同社が2020年後半に仮想通貨取引サービスを開始した後、仮想通貨の需要はペイパルの当初の予想を上回った。

「仮想通貨の需要は、当初の予想の何倍にもなった。非常に多くの興奮があった」と、ペイパルの社長兼CEOのダン・シュルマン氏は、Timeとのインタビューで述べた。

シュルマン氏は、既存の金融インフラはコストが高く、スピードが遅いため「現在では非効率的」であり、近代化が必要であると語った。シュルマン氏は、金融システムは過去20年間に経験したよりも、今後5年から10年でより多くの変化を見ることになるだろうと予測した。

「10年後、現金の使用は大幅に減少するだろう。決済のすべてのフォームファクターは携帯電話に落とし込まれるだろう。電話はクレジットカードよりもはるかに多くの価値を追加できるため、フォームファクターとしてのクレジットカードはなくなるだろう」と、シュルマン氏は付け加えた。

シュルマン氏は、人々が紙幣の使用をやめるにつれて、中央銀行は金融政策を再考する必要があるとも語った。中央銀行デジタル通貨は分散型台帳技術のような新しい技術から利益を得ることができるとも語り、「彼らは基本的に米ドルのような法定通貨をデジタル化するだろう」と述べた。

ペイパルは、2020年10月にビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)を含む多くの仮想通貨を購入、保有、売却する機能を導入する計画を発表した。新しい機能が2020年11月に米国で導入されるまでに、ビットコインは約1万6000ドルで取引されていた。その後、ビットコインは大幅に上昇し、4月にはその価格を6万4000ドルの高値を記録した。

仮想通貨の価格と需要が高まる中、ペイパルは仮想通貨サービスを拡大し続けており、3月下旬にペイパルの加盟店で仮想通貨の決済サービスを開始した。ペイパル傘下のVenmoでも最近、BTCやETH、ライトコイン、ビットコインキャッシュなどの仮想通貨取引サービスを導入している