フェイスブックが仮想通貨リブラが実現しない可能性を認めていることがSEC(米証券取引委員会)に提出した文書の中で明らかになった。

フェイスブックはリブラを2020年前半に立ち上げる予定と発表しているが、これまで各国の政治家や規制機関などからマネーロンダリング(資金洗浄)や個人情報の流出、金融システムへの悪影響などに対する懸念の声が上がっている。

フェイスブックは、リスク要因に関連する項目で「リブラは複数の政府や規制機関から厳しい監視の目を向けられており、我々はそれが続くとみている」と指摘。規制機関に対応するコストが膨らむ他、批判を受けるたびに評判が悪くなるリスクがあるとした上で、次のように述べた。

「リブラや関連商品・サービスが時間通りに立ち上がるという保証はどこにもない。もしくは全く立ち上がることはないかもしれない

フェイスブックの子会社カリブラのデービッド・マーカスCEOは、16日、規制に関する全ての懸念事項をクリアにして適切な承認を得られない限りリブラは立ち上げないと述べていた

一方、リブラのプライベートブロックチェーンを管理するリブラ協会の初期メンバーとみられていたVISAのケリーCEOは、「我々は、リブラに参画するために拘束力のない覚書にサインをした」と発言。どの企業も正式に参加が決定したわけではないと述べていた。

日本からはマネックスグループがリブラ協会に申請を出したことが明らかになっている

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