仮想通貨リップルやIINに対抗か SWIFT 新たな送金システムを構築

国際銀行間金融通信協会(SWIFT)が、クロスボーダーでの送金のスピードを高め、エラーを少なくするため新たなシステム構築に向けて動き出しているとフィナンシャル・タイムズが5日に報じた。ブロックチェーン企業のリップルや米銀大手JPモルガン・チェースのIINなど新たな国際送金サービスが台頭する中、設立から40年以上が経過したSWIFTも体制の立て直しが迫られているようだ。

記事によると、SWIFTの新たなシステムは、APIを基盤にする。必要なデータのアクセスは2者間で行われ、ブロックチェーンを基盤にする時のようにネットワーク全体を信頼する必要がないという。また、最近は多くの銀行がAPIを使ったデータのシェアを進めていることから、ブロックチェーン基盤のソリューションより実現が早いとみられている。

SWIFTは1973年に設立。SWIFTが提携する金融機関は世界200カ国に1万1000あり、金融システムの遺産的な存在だ。ただ、送金スピードが遅く数日かかることが批判の的となっており、この問題を解決するブロックチェーン企業としてリップルやIINなどへの注目度が高まっている。

リップルは、送金完了に数秒しかかからず、「銀行はリップルを通して60~70%のコスト削減することが可能」。現在、リップルのxCurrentは100社以上の金融機関と提携。仮想通貨リップル(XRP)の利用が義務となるxRapidも10月に商業利用がスタートしたと発表された

またIIN(インターバンク・インフォメーション・ネットワーク)は、米銀大手JPモルガン・チェースが開発したブロックチェーンを基盤に動く銀行間送金ネットワーク。JPモルガンは、9月にみずほ銀行、りそな銀行、三井住友銀行などが75行が参加すると発表した。マネーロンダリング(資金洗浄)対策に必要な情報の照会手続きを早めることで、国を超えた銀行間での送金スピードをあげる狙いだ。

ただ、ブロックチェーンの信頼性の欠如を重くみるレポートも発表されている。

大手会計事務所のPwCは、ブロックチェーン基盤のプラットフォームではすべての参加者がリアルタイムで分散型台帳に共有された情報を見られるため、信頼の欠如がブロックチェーン発展の妨げになる分析している

そうしたリスクをヘッジしてか、JPモルガンは、IINを立ち上げつつSWIFTの新たなシステムにも参加しているそうだ