SBI北尾社長、仮想通貨の自主規制について語る 資本力による差別化も必要

 SBIホールディングスの北尾吉孝代表取締役社長は7月31日、決算説明会で仮想通貨の自主規制についての考えを述べた。

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 「仮想通貨、ビットコインというものは非常な革命をもたらす画期的なものだと思っている」と話す北尾社長は、この革命を阻害する要因は政府の規制と考える。しかし、米国の証券取引委員会(SEC)は、ビットコインやイーサリアムは証券であると認定し、現在はそのような危機は過ぎたと認識しているようだ。日本は「XRPも含め全てコイン」であり、法的に寛容と言えるという。日本は仮想通貨領域で飛躍するチャンスがあると述べた。

 金融庁による仮想通貨交換業者に対する一連の行政処分のあと、日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)の副会長を務めていたビットフライヤーとビットバンクの両CEOが辞任した件について、北尾社長自身が2人に辞任を促したことを明らかにした。取引所の運営体制に問題があることが露呈し、これから自主規制ルールを策定する時に、業務改善命令を受けた企業の代表が副会長を務めているのは不適切であるとの判断だった。

 また、決算説明会の前日にはJVCEAの理事が集まり、「金融庁に対して、どういうようなルールを出するべきかをまとめて、自主規制団体としての申請をすることになった」と明らかにした。

 北尾社長は、自主規制のルールの策定は、顧客保護の観点から厳しくすべきと考えるが、レバレッジ規制については合理的な規制であるべきと考える。レバレッジ上限を4倍に引き下げる方向で自主規制ルールを調整しているとの先日の報道については、JVCEAが自主規制団体と認定されてもいない状況にあることを理由に、その報道自体に疑問を呈した。また、以前にもレバレッジ引き下げの議論はあり、北尾社長自身は「10倍が適当な会社もあるだろうけど、25倍で大丈夫な会社もある。グローバルに見てもこれ(レバレッジ25倍)が不適当とは思わない」と考えていたという。参考にすべきは為替の証拠金取引であると主張した。そして以下のように続けた。

「万が一の事故が起こった場合に、十分に耐えられるだけの資本力を持っているのか持っていないのか。あるいは、子会社が、十分にそれを補填するだけの親会社がいるのかいないのか。資本力はどうなのか。そういうところを含めて、一つの差別化をすべきだと思っている」

 仮想通貨領域では、日本は欧米に対してチャンスがあり、「この部分について妙に変な規制をして潰してはいけない。だから合理的な規制であるべき」で、すぐに規制を決めるのではなく、熟慮すべきと指摘した。

 北尾社長は1974年からマーケットに関わっている。業界で最も経験が長いという自身のキャリアに言及し、規制についての考えを述べた。

「ルールメイキングについては、かなりいろんな形で物申してきている存在ですから、今回のこれについてもそれなりに物申していこう、業界のために頑張ろうと思っている。金融庁もそれを全く否定するんじゃなしに、健全なものを作り上げようと、それが国民経済的に見て良きものであれば、そして欧米にとって、日本に負けてるかもしれないなという一つの脅威を持たせるようなものであれば、結構だと思いますよ」